第四の神器についてちょろっと語ってみる


 さて。久しぶりに更新してみようかなと思い立ち。

 今回こんなのをひっさげ――


 あ~……でもこれ話すのっていいのかな。

 話したら何か色々ありそうな気もしなくもない小心者ですが、所詮はえせ知識。




 さて。皆さんは三種の神器はご存知ですか?


 天皇様が持つ三種の神器。

 または、ひと昔前の電化製品で言ったらテレビと洗濯機と冷蔵庫だったような気もしなくもありませんが、今回エセりたいのは天皇様の持つほうのお話です。



 天叢雲剣あめのむらくものつるぎ

 八尺瓊勾玉やさかにのまがたま

 八咫鏡やたのかがみ


 これらが天皇様が持つ三種の神器として有名です。


 剣璽等承継けんじとうしょうけいの儀に、これ、出てたそうですね。

 とはいえ、これらは実際に現物を見ることは許されておらず。

 どんなものが入っているのか気になるところではあります。



 日本神話で言うなら、天孫降臨の際に天照大神アマテラスオオミカミが天孫ニニギに授けた三種類の宝器、鏡と剣と玉(璽)とされるものですね。


「みくさのかむたから」とか言うこともあるみたいですが、「みくさ」は「三種」を意味する大和言葉だそうです。


 さてさて。

 そんな三種の神器についてもちらっとお話していくと、


 まずは天叢雲剣からお話していくと、天皇様の武の力を象徴だそうです。


 日本神話においては、素戔嗚尊スサノオノミコトが出雲国で八岐大蛇やまたのおろちを退治した時に大蛇の体内から見つかった神剣という話があります。

 なお、この時、素戔嗚尊が天羽々斬アメノハバキリという刀剣を使っていますが、神代三剣と言われる名刀を見事に欠けさせるほど固かったそうです。


 天羽々斬については、蛇之麁正オロチノアラマサ天十握剣アメノトツカノツルギといった名前のほうが有名かもしれませんね。

 布都斯魂剣フツシミタマノツルギという名前もありますが、布都御魂フツノミタマと混同されがちですね。名前似てるしなぁ。


 そんな八岐大蛇から出た神剣ですが、素戔嗚尊が一度自身の姉である天照大神に献上しております。その後、天孫ニニギが天孫降臨の際に地上へとまた舞い戻ります。

 その後は伊勢神宮に移され、ヤマトヒメノミコトが愛する日本武尊ヤマトタケルノミコトの無事を祈って御神体を手渡し、日本武尊が火に囲まれてピンチの時に草を薙いだことから草薙剣くさなぎのつるぎと名前を変えておりますが、結局そのまま日本武尊は帰らぬ人となり、日本武尊の妻のミヤズヒメが尾張国で祀り続けています。

 これが熱田神宮の起源となり、今も熱田神宮の御神体として祀られています。


 また、逸話によると、源平合戦で有名な、壇之浦だんのうらの戦いにおいて、安徳天皇が入水する時に共に関門海峡に沈みそのまま喪失しているという話もあります。

 確か形代が作られていて、その形代はずっと宮中にあったんでしたっけ?


 思った以上に刀の話に夢中に。

 やっぱちょろっと語るなら刀剣のほうがいかなぁとか思いつつ。


 後はさらっと書きますね^^;


 続いて、八尺瓊勾玉。

 こちらは大きな勾玉と言われていますが、長い緒に繋いだ勾玉の集まりとも言われています。あれですね。よく小学校の図書館にあった日本の歴史とかいう漫画の、昔の豪族の首にかかっているのがそれっぽいイメージですかね?


 基本的に先に説明した剣と一緒に合わせられることが多く、二つ合わせて『剣璽』というそうです。


 どこかで聞いたことがあるのですが、現在では天皇様の印鑑がそのように呼ばれることもあると聞いたことがありますが、どうなんですかね?



 さてさて、続きましては、八咫鏡。

 こちらは年代不詳のいつ作られたかまったく分からない鏡だそうです。

 別名は『真経津鏡マフツノカガミ』。天照大神の分体、つまり御神体とされています。

 今は伊勢神宮でしたか? そこの御神体として祀られていますが、確か他にもいくつか祀られている場所があった気がします。


 また、いずれも、現物は非公開となっており、どのような形をしているのかは不明とされています。



 さて。

 そんな三種の神器は皆さんもご存知かと思います。

 ですが、もう一つ神器があるのはご存知ですか?


 それが、今回ちょろっとエセりたかった、四種目の神器。


大刀契だいとけい


 です。


 皇位継承の際に相伝された神璽の一つです。


 こちら、剣璽等承継の儀にも出ていたと聞きましたが、私は見事に見逃してしまい……。

 私は周りから、「あれだけ刀剣好きなのにそういうの見逃すとかまぢありえんよ」と言われたのが悔しかった思い出しかありません。


 過去に皇位継承の際に三種の神器と一緒に前天皇から新天皇に相伝されたいた神器ではあるのですが、『大刀』は、大刀2口と節刀せっとう数口を、「契」は数種の符契類を指し、これら二物で『大刀契』。

 常に唐櫃に入れられ、常に携行されるほどのものでした。


 ちなみに余談ですが、

 節刀は天皇様が出征する将軍などに持たせた任命の印の刀です。


「お嬢さん、これ持ってたら天皇の力持ってるってことだから。歩けばみんな震えて首を垂れるぜ」


 という絶対権力の象徴になります。

 標の太刀しるしのたちとも呼ばれますね。

 これ持ってる人に敵対するとどうなると思います? はい、朝廷の敵になります。


 この太刀をもって有名な話が、二代目征夷大将軍せいいだいしょうぐん坂上田村麻呂さかのうえのたむらまろだったり、幕末最強の人斬り集団の新選組がなぜ朝敵となったかとかになるのですが、この辺りをエセりだすと止まらなくなるので止めときます(笑


 話が大きく反れましたね。


 さて。この大刀契ですが、

 平安時代初期の平城天皇の即位の儀から取り入れられたものになります。

 新天皇が即位する度に草薙剣と共に先帝より伝授されていたそうです。


 もっとも、そこにはもういくつか御剣(昼御座御剣ひのおましのみつるぎ壺切御剣つぼきりのみつるぎ)が関わってくるのですが、それはまた別の機会にするとして。


 この大刀契。朝鮮半島との関連性もあるようで、正確な時期は定かではないものの、鍛刀技術が確立される以前に、百済よりもたらされ、南北朝の動乱で朝廷が分裂してしまうまで、草薙剣に次いで天皇家の権威を示す象徴の宝剣として定められていたようです。


 そんな御剣ですが、今は誰の目にも触れられないように専用の太刀櫃に納められている唯一無二の御剣として、今も天皇即位の儀に使われているそうですよ。



 さて、とても簡単にではありますが、このように、今の世でも古くから伝統で伝授されていく、そんな刀剣や歴史に、このお話を読んでぜひ興味を持っていただけると嬉しい限りです。


 ではでは、また。


 ※あ。結構逸話や自分解釈もありますので、間違っていても怒らないでくださいねー。この話は特に^^;



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