第13話 ちょっと勉強してみました 2

 ごきげんいかがですか?


 やあ、やっと第二回の学習発表会が出来ますよ。うれしいなあ。とは言っても単なる一人座学で、ただ読んだ本の感想というか、愚にもつかない事を言い立てるだけなんですけどね。一応、勉強がこのシリーズのメイン・テーマですから、これをやらないと過去のぼやきエッセイとなんら変わらないわけでね。つまらないと思いますので、読みたい方だけお読みください。


 さて、今回のテキストは中公新書、呉座勇一著『応仁の乱 戦国時代を生んだ大乱』です。かなり前に売れていると話題になっていました。わたしはNHKの大河ドラマ『花の乱』が大好きでした。でも、あれって『平清盛』が放送されるまで、視聴率ワースト記録保持者だったんですよね。なんか、わたしの好きなドラマって視聴率が悪いの多いなあ。『いだてん』もそうですしね。ヘソが曲がっているからしょうがないのか? 日野富子役で主演の三田佳子は正直言って、どうでもいいのですが、その少女時代を松たか子が演じていまして、可愛いったら、ありませんよ。これがデビュー作だったそうです。で、足利義政が市川團十郎でその青年期をまだ新之助だった市川海老蔵がやっていて、これがまた美しい。まさか、今みたいに、やさぐれた半グレ歌舞伎俳優になるとは思いませんでした。他にも萬屋錦之介、野村萬斎、佐野史郎など役者が揃ってましたよ。残念なことにわたしはDVDの上巻しか持っていなくて、下巻を買うには何かを削らないといけません。なので、どこかに大金が落ちていないかと下を向いて歩いています。


 応仁の乱というと、足利義政の厭世感、そのために嫌々還俗したのに兄、義政と日野富子の間にに実子・足利義尚が生まれてしまって、宙ぶらりんにされちゃう足利義視の悲哀。世に言う、日野富子の悪女ぶり。それから管領・細川勝元対実力者・山名宗全の義理の親子対決あたりが定番だと思ってしまうのですが、実際には畠山義就と畠山政長の壮絶な家督争いがほとんどメインで、後の人々は巻き添えを食ってしまっただけのようです。さらには大和国、興福寺の経覚やら尋尊とかいう座主っていうのですか? そういう坊主どもが、結局は自分の寺の荘園での利益を守るために密かに動いていたようで、この前までわたしは興福寺の座主さんを尊敬していたのに、本書を読んで、一気に評価が下がりました。ははは。


 大和国というのは守護が置かれていなくて、実質的には興福寺の支配下だったそうです。これにはちょっとびっくりしました。興福寺配下の武将なんですかね? なんだか門徒みたいのが東軍やら西軍やらと大和国を動き回って、戦局を混乱させたみたいです。

 でも、単純に考えてしまうと全ては畠山家のお家騒動だったんですね。それがもつれちゃって何年も近畿地方に戦乱と混乱を招いたのです。不幸な話ですよ。


 しかし、この本がなんでベストセラーになったのでしょうか? 応仁の乱ってそんなに興味を引く題材ですかねえ? それが最大のの謎です。はい、おしまい。

 ではごきげんよう。また勉強して来ます。いつかですけどね。

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