第2話 虹

「虹の色はいくつだ」

「ななつ」

「正解」

お姉さんに、褒められた。

とても、嬉しかった。


「じゃあ、その色を全部言ってみて」

お姉さんの問いに、僕は戸惑った。

「赤と、黄色と、青と、緑と、紫・・・」

後のふたつが、出てこなかった。


お姉さんは、笑顔で教えてくれた。

「後のふたつはね、だいだい色と、藍色。」

「そうなの?」

「うん」


虹の切符をもらった時に、お姉さんが教えてくれた事。


虹がどうして虫編なのかは、ヘビを表しているみたいだが、

あんなに奇麗なヘビがいたら、見てみたい。

これは、「面白いから、調べてみてね」とお姉さん言われ、自分で調べた。


久しぶりに、虹の切符を見てみた。

表は、虹の切符と大きく書かれていた。

その下に、小さく「無期限」と書かれていた。


裏を見てみる。


※これは切符という名前ですが、ICカードです。

 チャージの必要はありません。何回でも使用可能です。


※お近くのどの駅からでも使えます。


※行き先は、7か所で、その時のあなたに必要な場所へ運んでくれます。


※列車は深夜0時に来ます。


※他言無用でお願いします。もし話せば、二度と使用できなくなります。


随分と少ない条件だな。


今の僕に必要な場所って、どこだろう?

試しに使ってみるか・・・


胡散臭いけど・・・

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