第6話

大阪のホテルで、朝を迎える。


「あまり、眠れなかったな・・・」

顔を洗う。

歯を磨く。

準備をして、チェックアウトをする。


「さてと、行くか・・・」


朝食は立ち食いそばでいいや。


食べてみる。

味が薄い。

でも、こっちではこれが当たり前・・・


安土城跡に着いた。


人だかりは。ぽつぽつといる。

さすがは、織田信長の愛した城だ・・・


そういえば、タレントさんが来ているから、

サインをもらって、大切にしておいてくれと、

あの女は、言ってたな・・・


《未来の奥さんといいなさい》


無視。


誰なんだろう?

そのタレントさん。


芸能人に興味のない俺でも、知っている方か・・・


あっ、いても俺は色紙を持っていない。

他にないが・・・


・・・すぐに会えた・・・


あのタレントさんは、城好きで有名な、噺家さんだ。

最近、ようやく結婚したが・・・


しかし、プライベートで来ているのに、首を突っ込む事はしたくないのだが・・・


そしたら・・・

「お城、好きですか?」

向こうから、声をかけてきた。


「ええ。好きです」

「そうですか?この安土城はね・・・」

うんちくを聞かされた。


ファンというか、マニアは恐ろしい。


「あっ、長話しちゃってね」

「いえ、お気になさらず」

「はいこれ」

サイン色紙をもらった・・・


「お名前は?」

「えーと、・・・」

その噺家さんは、サインの上に俺の名前を書いた。


転売防止のためだな・・・


なんだっだ?一体・・・


こうして旅は、終わった。

お城の旅はね・・・



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