第24話

「で、なんだ?」

「なんだじゃない!」

弥彦は、階段に連れていかれて何か焦っている美夕と舞花に聞いた。

そして、なぜ焦っているのにも気付かない弥彦に美夕と舞花は怒った。

「・・・」

弥彦は、美夕と舞花の気迫に言葉でなく黙った。

「葵ってだれ!」

「えっ・・・」

「だーかーら、葵ってだれ!」

「あー、祐也の妹のか、中学の時のクラスメイトだよ」

「ふーん、そうなんだ」

弥彦は、普通に答えると美夕と舞花はまだ疑いの目をしていた。

それを見た弥彦は、「はぁー」とため息をついた。

「とりあえず、教室に行くぞ」

「わかった」

弥彦は、腕時計を見るともうすぐ一時間目の授業の時間なので、美夕と舞花を連れて教室へと向かった。

そして、教室に弥彦が入ると男子生徒が一斉に弥彦に視線を向けた。

それを見た弥彦は、「な、なんだ」と小声で言い少し怖がりながら席に座った。

「どうだったかい弥彦」

「なんか、わけのわからんことで呼び出された」

「そうか、それはおもろいな」

「おもろくねぇーよ」

そして、弥彦と祐也は仲良く雑談をしていた。

それを見ていた美夕と舞花は、祐也を羨ましそうに見ていた。

「はーい、席につけー」

担任の桜田先生が入って来てクラスの生徒達は一斉に席に座った。

「それでは、号令は相原から」

「起立、よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」

出席番号の一番の人が号令をして授業が始まった。











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