第21話

「お前ら待て!、制服が破ける!」

弥彦は、美夕と舞花に制服を引っ張られて大きな声で言った。

すると、弥彦が怒ったのを見た美夕と舞花は、咄嗟に弥彦の制服から手を離した。

「おー、弥彦が怒った」

弥彦が怒ったのを見た悟は、なぜか上から目線で弥彦を観察していた。

そして、弥彦に怒られた美夕と舞花は落ち込みながら教室にとぼとぼと向かった。

「はぁー、もう、なんなんだあいつらは」

弥彦は、ため息をついて悟の方向へ向かった。

「弥彦も大変だなー」

「うっせぇ」

「まあ、俺は・・・お前が羨ましいぞー!」

「なにがだよ!」

悟は、弥彦に同情したかと思うと、今度は僻みをぶつけてきた。

そして、僻みをぶつけてきた悟に対して弥彦は制服を破かれそうになったこっちの見にもなれと思った。

「まあ、とりあえず行くか」

「はいはい」

悟は、瞬間で復帰してそれをバカバカしく思った弥彦は適当に返事をした。

そして、先程の美夕と舞花の弥彦の争奪戦を見ていたある三人の男子生徒は弥彦を強く睨んでいた。

しかし、弥彦は鈍感なので自分が三人の男子生徒に睨まれていたのにも気づかなかった。






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