第20話
「眠い・・・」
弥彦は、夜ふかしをしてパソコンのゲームをしていて眠そうにしながら家から出てくると目の前に悟と美夕と舞花が待っていた。
それを見た弥彦は、「なんで」と思ったが、昨日の夜に悟に美夕と舞花の電話番号を教えたんだと思った。
「お、おう・・・、おはよう」
「やっひー、遅いよ」
「ごめんごめん」
「やっくん、まさかだと思うけど、昨日の夜に夜ふかしをして家を出る時間が遅れたわけではないですよね」
「えっーと、で、でも、約束はしてないし」
「言い訳はいいからどうなんですか」
「は、はい、夜ふかしをしました」
「はぁー、そうですか」
弥彦は、美夕に完璧に見抜かれて言い訳をしたが、威圧をかけられて素直に答えた。
そして、同時に美夕の天才的な弥彦の行動の把握に悟は「すげえ」と思った。
「それでは、行こうか!」
悟は、指揮をとって歩き始めると美夕は弥彦の袖を掴んで連れて行き舞花はその後ろから頬を膨らまして歩き始めた。
そして、十分程で学校に着くと弥彦への視線が強かった。
「あのー、美夕」
「どうしたの、やっくん?」
「そろそろ、袖の手を離してほしいのですが」
「いいじゃない、やっくん」
「よくないよ」
美夕は、弥彦の掴んでいる袖を離そうとしなかった。
それをずっと見ていた舞花が、美夕の前に立った。
「そうだよ美夕」
「なに、舞花」
「やっひーは美夕のじゃない」
「別にいいじゃない」
「行くよやっひー!」
「やめなさい舞花」
美夕が弥彦の袖を掴んでいたので、舞花も弥彦の袖を掴んでクラスに連れて行こうとすると、美夕が弥彦を自分の元へと引っ張った。
そして、美夕と舞花による弥彦の取り合いが始まった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます