第12話

「やっくん、早く答えて頂かないと強行手段に出ますよ」

「な、なにをするきだ!」

「そんなことはどうでもいいですから、早く答えてください」

「そうだよやっひー、早く答えないとどうなるかわかるよね」

「ちょっとまて、お前らなんか勘違いをしていないか」

弥彦は、自分の部屋に大量の機材や機械があるのをバレたくないがために誤魔化していると、美夕と舞花はなにか勘違いをしているように思った。

「なにが勘違いなのですか、ただ私達を部屋に入れて部屋を物色するだけですから」

「そうだよやっひー、ただ物色するだけだから」

「わかりました、部屋に入れます!」

「それでは入れてください」

「ただし!、物色はしないでくれ」

「わかったわ」

「りょうかーい!」

弥彦は、ついに心が折れて弥彦の汚い機材と機械の部屋に美夕と舞花を入れることにした。

しかし、弥彦は機材や機械が壊れたり傷つけたりしないように「物色はしないでくれ」と言うと、美夕と舞花は仕方ない表情で承諾した。

「それでは入ります!」

「レッツゴー!」

美夕が弥彦の部屋の扉を開けると沢山の機材とゲーム機やパソコン、冷蔵庫やテレビがあり美夕と舞花は「完全に基地化してる」と、ドン引きしながら思った。

「まあ、なんだ、これが俺の部屋だ」

「やっくん・・・、今すぐ掃除です!」

「やっひー・・・、今すぐ掃除です!」

「は、はい!」

美夕と舞花は潔癖症なので、弥彦の部屋を見て「汚い」と思い、弥彦に「今すぐ掃除です!」と言った。

妹の優奈は、美夕と舞花の声を察して素早くほうきとちりとりとゴミ袋を一階の玄関から持って来た。

そして、弥彦の部屋の大掃除が美夕と舞花の手によって行われた。

しかし、弥彦は「これでいいよー」と呆然と 立ちながら思った。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る