第10話
「どうしよう、どうしよう」
弥彦は、必死に話題を考えながら部屋をぐるぐると回っていた。
すると、弥彦の部屋の扉がコンコンとノックされた。
「はい」
弥彦が、扉を開けると美夕と舞花が優奈を後に連れて立っていた。
それを見た弥彦は「やば!」と、なんで声も聞かずに開けてしまったんだと後悔しながら思った。
「入るよ、やっくん!」
「まて、まて、早まるな」
「お兄ちゃん・・・」
弥彦は、美夕が入ると言って、部屋に入ろうとすると、なぜか焦りながら「まて」と、美夕の肩を掴んだ。
それを見た妹の優奈は、何か見られたらまずいものでもあるのかと思った。
「どうしたの?、やっひー」
「まあまあ、いいか!、男には秘密の一つや二つはあるから男の部屋に勝手に入ろうとするとダメなんだ!」
「そんな理屈は知りません!」
舞花が弥彦に焦っている表情をどうしたのか聞くと、弥彦は部屋の前に立って突然語りだすと、美夕が「そんな理屈は知りません!」と言って、逃げようとする弥彦の服を掴んだ。
「やっくん!」
「は、はい!」
「そこに正座!」
「なんで!」
「いいから!」
「は・・・、はい・・・」
弥彦は、美夕に正座しろと言われて最初は抵抗したが、美夕と舞花と妹の優奈の表情を見て大人しく正座をした。
そして、弥彦は「最悪だー」とあたりをキョロキョロしながら正座して三人にガン見されながら思った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます