四月になりましたので、春の句を詠んでみました。

※春めき桜（はるめきざくら）：2000年3月に品種登録された神奈川県南足柄市固有の桜。

※酒盃（しゅはい）：さかずき

※辛夷（こぶし）：モクレン科モクレン属に属する落葉高木の1種である。早春に、葉が展開する前に他の木々に先駆けて白い大きな花をつける。花は3枚の萼片、6枚の花弁、らせん状についた多数の雄しべ・雌しべをもつ。多数の果実が癒合してごつごつとした集合果を形成する。

※紫雲英（げんげ）：レンゲソウ

※水草生ふ（みくさおう、みずくさおう）／藻草生ふ（もぐさおう）：三月頃から池や沼などには色々な水草が生えてくる。だんだん水温が上がってくると藻や浮き草、又水底に根のある蓮なども成長を始める。

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足柄（あしがら）の春めき桜菜の花と

薄命を知ったるやうに散る桜

ひとつだけ願い叶へて夏隣

一枚（ひとひら）の花を浮かべん酒盃かな

マスクなき旅人見たる辛夷（こぶし）かな

雛人形片付け遅れ行き遅れ

田一面絨毯（じゅうたん）のやう紫雲英（げんげ）かな

卒業す好敵手らと泣き合って

水草生ふ（みくさおう）揺れて揺られて瀬音かな

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