月 

「月」の句を集めてみました。

小望月こもちづき:満月の前夜の月

※ふらここ:ブランコ

砂簾されん:乾燥した砂が集団で流れ下り(乾燥岩屑流),斜面の途中で停止することで1本の舌状地形をなす。 これらの舌状地形が何本も複合することで簾状の微地形が生まれ,「砂簾」と呼ばれる。

飛砂ひさ:海浜の砂は風によって内陸側または汀線ていせん沿いに動き、砂丘を形成したり、河口の閉塞へいそくあるいは港湾や水路の埋没をおこすことがある。 このように風によって移動する砂およびその現象をさして飛砂とよんでいる。

※ハンターズムーン(Hunter's Moon=狩猟月):10月の月

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 酔ふ父に 負われて見上ぐ 小望月こもちづき



 三日月に ふらここ吊るし 遊ぶ子ら



 おぼろ月 北行く汽車に ついてくる



 窓にゐる 裸電球と 盆の月



 満ち溢る 熊野の海や 夏の月



 緋牡丹に 気づきし月よ 妬きをりぬ



 新妻と 湯につかりける 夜夜の月



 春風や かめの水面の 月揺るゝ



 冬の月 逆巻く波に 呑まれけり



 夏の月 白ひ肢体に 目を覚まし



 古寺の 月に色づく 白牡丹



 三方に 供へし団子 後の月



 乱れ髪 鏡の月が 見てをりぬ



 夕月夜 寄り添ふ影の 薄きかな



 袋帯 架け橋のごと 月に伸ぶ



 夏の月 砂簾されんに埋もる 裸体かな



 月明り 彫刻にせし 砂柱さちゅうかな



 夏の月 障子に笹の 絵を描きぬ



 池の鯉 水面の月に 群がりて



 今日の月 鏡にしたる 棚田かな



 月盗るや 橋の袂の 螢草



 里芋と 枝豆供ふ 十三夜



 夏の月 抱きし女の にふたつ



 月影や 飛砂ひさに消されて しまひそう



 母の背で 明月つかむ 子のをりぬ



 冬の月 虚空にぽつと をりにけり



 この月は あなたも見てる ハンターズムーン



 

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