第42話 尾形?草野?
俺の高校時代の友人?の草野 香織は、結婚して、尾形 香織になってました。て、当たり前ですよね。俺自身があいつの昔の姓しか知らなかったんですから。
まあ、あいつ自身も俺の前で草野を名乗ってましたから。
「じゃあ、これからは尾形って呼んだ方がいいのかな?」
俺がそう言うと、草野は少し悩んだような顔をすると
「う〜ん‥‥‥竜君には草野て呼んでもらった方がいいかな」
「うん?なんでだ?。まあ、俺的には草野の方がしっくりくるからいいがな」
「まあ〜ねっ。色々とあるのよ私にも。それよりもあなたの呼び方、今までの竜君でいいのかな?それとも、さん付で呼んだ方がいいの?」
「俺も昔みたいで、竜君でいいよ。そもそもおまえからさん付けされると、恐怖で鳥肌が立つ」
「はあ⁈何ですって!」
「あっ!しまった!また俺」
と思った時には、時すでに遅しで、草野のストレートが、さっきとは反対の脇腹にヒット!。俺、また脇腹を押さえながらうずくまりますよ。
「お兄さん、大丈夫?」
「ゆ、柚葉(苦しみながら)こいつを怒らすとこう言う目にあうんだ。気をつけろ、ガクッ」
「そんな事、生徒にはしないわよ!するのは竜君だけ!」
「おい!(復活)じゃあなにか?俺はおまえの欲求不満を解消する為のサンドバッグかなにかか!」
「まあ、そんなとこね(笑)」
「おい」
俺は草野に少し怒り、困惑しながら言葉を返すと、草野は笑いながら言ってきた。
やっぱ、こいつ昔と性格変わってねーと思っていると、柚葉が何故か草野をビックリしたような表情で見ていた。
「あの人、本当に尾形先生なの?」
「どうした?柚葉」
「お兄さん、本当にあの人は尾形先生なの?」
「はあ?なに言っているんだよ」
「だって、いつもの尾形先生は優しくて、微笑むような笑顔をしているから」
「へえ?柚葉、どう言う事だ?」
「お兄さんの前だと、素の姿の尾形先生になれるのかな、て」
「素の姿?じゃああいつは猫をかぶっていた?」
「だーれが猫をかぶっていたってえ!」
俺と柚葉の会話が聞こえたのか、草野は俺をギロリとまた睨みつけますよ〜《恐怖)
で、俺に何か言いかけた時、予鈴のチャイムが鳴った。
「あっ!こうしちゃいられないんだった。私やる事が。竜君、この後また学園祭にくるんでしょう?」
「あ、ああ」
「じゃあ、またその時にね。あっ、あと結婚祝いの件忘れないでよ!」
そう言うと、草野は早足でその場から離れた。
◇◇◇
そんな事が、朝、柚葉を送って行った時にありましたよ。
で、今は高校の近くの市営の駐車場に車を止めて、由奈さんと小さい柚葉と俺の三人で、高校まであるいてます。
因みに翔先輩は寝坊で、仕方なく三人で行くようにと明菜さんに言われましたよ。
「ねえ、お兄ちゃん。朝、お姉ちゃんを送って行った時に、先に何があるかみてきたんでしょう?何があったの?」
「うん?そうだなー、まあ、喫茶店、お化け屋敷、何かの体験とか、まあ、色々だな。あっ!あとコスプレしませんか?てのもあったな」
「あっ、私そこが行きたい!可愛い衣装があれば着たい!」
なんて、小さい柚葉は目を輝かせて言ってきましたよ。
けど、そのコスプレ衣装が後で、とんでもない事に俺は巻き込まれますよ。
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