第2話 思い出してみよう
あれは、僕がまだ23歳くらいで、庭師の見習いをしていた頃で、付き合って3年くらいになる彼女、、、千としとこう、、、がいて、日常に追われながらも、時に大麻を吸って、時にレイブやらハーレーのミーティング 国立公園の山の上まで出かけて行ったりしてた頃。
母が他界した
急性白血病だ、僕の名前を叫び、お腹が痛い救急車、それが最期の言葉だった。
それは、夜中の出来事だったが、その日の晩にラーメンが食べたいといい、2人でせいやというラーメン屋で、ほうれん草が乗ったラーメンを2人で啜った。
ラーメンの後、母の足取りは重く、ピーコックというスーパーのベンチで一休みしていた
、その時母は僕にキスをしてきて、彩ちゃん好きと言っていたのを覚えている。
そして他界した
自宅に横たわる、母の亡き骸。
スーパーでのキスを拒んでしまった僕は、キスをした。
すると母の目から涙が流れた
僕は泣き崩れっぱなしになり、近所の人に頭を下げ葬式に来てもらった。
暫くたち、心から好きだったあっちゃんという女の娘から連絡が来た。
「おかんが亡くなった。」
と、あっちゃんは言う。
彼女のお母さんも同時期に他界した
僕は彼女と再会して、彼女を抱いた
千と庭師の親方にインドに行くことを告げて、千には「私がおつうで彩が武蔵だね」と、釘を刺された。
母の死の悲しみの実感はまだ少なく、インドへの好奇心が優っていた様に思う。
出発前また、あっちゃんに会い
インドでダルマにされたら助けに行くと力強いエールをもらった。
初めはバンコクに飛んだ、ブッタスティックを楽しみ、カルカッタまでのチケットを買った。
カルカッタはちょうどシヴァの妃ドゥルガーへの祈りの最中
インドでは、2人のインド人の友達ができた。
雑貨屋のジャーベット・カーン と、その友達
B.J・クマール
2人ともとてもよくしてくれ、カルカッタでは退屈しなかった、カルカッタのメインバザールの屋根の上に登って、ジャーベットや他のスタッフとともにカレーのランチを食べたり、また、ジャーベットの住むアパートメントに行き、テイクアウトの中華を食べたり、とても貧しそうな、そして清貧なジャーベットの生家へ連れて行ってもらい、ユダヤの言葉なんかを、教えてもらった。シュックリヤ(ありがとう)ヤハーウェ(come hear)また、カルカッタのメインバザールの中にある、ジャーベットが任されていたお店では、何も買わないのに僕に、毎日チャイをご馳走してくれた。そして、その店内に三匹の白い小さなネズミが走っている、その先には、チーズのかけらが置いてある、ネズミたちは幸せそうだった。
B.J.は、ガヤにあるカーリーテンプルに、案内してくれて、カーリーガートで沐浴もできた。そして、ルンギという腰布をプレゼントしてくれた。
B.J.クマールの家が、ガヤという街にあり
招待された。
のどかな牧草地帯が広がる田舎町で、そこでインドの男の子達と遊んでいた。
そのうちの1人、7歳くらいの子が、コップに入った水を差し出してきた。
これがいけなかった。
クマールの家でくつろいでいた晩
ひどい嘔吐と、下痢が襲ってきた。
収まりそうない、B.J.の家は広く、清潔だった。
B.J.の家を汚したくない一心で、市街地の安宿までタクシーで連れて行ってくれないか、と申し出る。
その日は奇しくもドゥルガープージャ(祈り)の最終日。
ドゥルガープージャのクライマックスの夜、
僕はひどい下痢と嘔吐で一晩中水分を吐き出し、浄化された。
一晩中男達の叫びがこだましていたのを、覚えている。
B.J.クマールとはガヤでお別れをして、バラナシ、シヴァの住む街へ移動した。
そこで、母を亡くしたばかりのアヤと出逢う。
ドゥルガーとは意志の神様
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