中学生時代

 中学生時代、円マドカまどまどかは同学年男子全員のメインヒロインだった。


 150センチメートルと小柄な体型、目は垂れ目でタヌキ顔で可愛い。髪はショートボブでバドミントン部だった。


 俺の通っていた中学校は都内の立地の関係でゴムチップ塗装のグラウンドは狭く、校舎の目の前を電車が通っていた。


 その学校で有名なのがバドミントン部の強豪校である事だ。朝登校すると、部の連中が朝練で、ランニングしたりしていた。足腰を鍛える為なんだろう。腰についた縄その先には重そうなタイヤ、それを引いてダッシュする練習も見たことがある。ドラゴン○ールの修行の様なトレーニング、彼女もその中にいた。


 太陽の日サロで健康な色黒で明るく魅力的な子だった。話した事は殆んどなかったけれど。誰に対しても優しい態度は好感が持て、俺も彼女の事が多分好きだっだんだと思う。


 同じクラスはなった事はなかったけれど、一度、整美委員になった時絡んだ事があった。

 今はブレザーが制服だが、中学生の制服は学ランで、整美委員の黄色いバッチを学ランの襟に付けていた。その仕事は、校舎周りを清掃したり、美化の啓蒙活動をする事だ。


 二年前ぐらいなのに、あまり詳しくは覚えていないのだが。美化啓蒙のポスター造りを彼女とした記憶がある。体育会系の彼女は率先して活動していた。それも魅力的だったのだと思う。


「大江君!話したい事があるんだけど。いい?」


「チリなら一つ残らずゴミ箱に入れました隊長!」


「そうそう!チリが直ぐに溜まる校舎なのよ。目の前の電車が埃を巻き上げているものね…じゃないっ!!」


「何です?盛大なノリツッコみ流石です」


「もう!違うっ!此処だと目に付くのよ!30分後体育館の裏に来て。」


「えっと…拒否権は?」


「ありません」


「はぁ…」


 皆さんは、知っているだろうか。ため息は猫もするのだ。俺の家の飼い猫も構いすぎるとため息をつく。


 彼女には、想い人がいた。蓮見リョウタ。俺の幼なじみである。アイツは背も高いし、運動神経抜群で、学年全体で行われる体力測定の時なんて、特に目立っていた。学校の人気者であったその彼女、彼は…


 いつしか付き合う事となった。


 繋げたのは俺…


 俺が言うのもなんだが、お似合いのカップルであった。



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