かっぴゔぁら氏の作品は唐突でシュール寄りの笑いと、計算された「泣き」のバランスが好きなのですが、今回は過去作品と比較しても、同じ書き手として嫉妬するレベルの巧妙な演出の数々に唸らされました。
端的に言うと「ズルい」ですね。ズルくて憎い演出。展開自体はわかりやすいのですが、演出が巧みなので先がわかってても泣けるのです。
笑いとのバランスも絶妙。大爆笑と言うよりは、ホッコリクスッと微笑んでしまうような優しい笑いですね。ハートフルな作品の空気感とマッチしてます。
カピバランスと名付けましょう。
ラスト数話は泣きましたね。読後は優しい気持ちで満たされます。
N岡ネタが多数出て来るのも見所?
生きとし生けるものに必ず訪れる終着点。
でも、訪れる時期は等しくない。
彼女には短過ぎた。
その事は彼には一瞬の時間で、幼い彼女には、刹那の時だった。
シングルファザーの涼夜と微笑みを失った結愛が、
保育園から帰ると、白いワンピースを着た少女が不法侵入していた。
しかもその子は、獲物フレンズよろしく、もふもふ九尾の狐娘。
涼夜は間髪を容れず、警察へ通報。
キュウキュウと焦るエモフレ少女。
獲物フレンズファンの結愛は、リアルエモフレ少女を飼うと言い出す。
キュウとしか言えないので、キュウと呼ばれる様になった彼女。
涼夜は罪悪感を得、結愛は笑みを取り戻すが、キュウは何かを秘めていた。
ほのぼのとした中に切なさが漂う物語。
面白いので是非読んでみて下さい。