第3話:俺があいつであいつが俺で(物理)
「さて…これからどうすれば良いと思う?颯輝」
兄上そっくりの者がそう言った。
颯輝…?俺が起きた時にもそう呼んでいたが…
「俺は佐吉だ」
そう答えると兄上そっくりの者は驚いた顔をした。
「まさか…もし颯輝の苦手な者と瓜二つだったら…それは予想外だな」
そう言って、その兄上そっくりな者は自己紹介を始めた。度胸がなんか凄いな。
「俺は“一谷 澄哉”だ。弟にお前そっくりな者がいて名を“颯輝”と言う。一応よろしく頼む」
と言って右手をこちらに差し出した。
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