第26話
「――これ以上私たちを
「だからそれはなかったことに……」
「あなたはおたくの妻が何をなさったか理解されてますか!」
「ええ、わかっていますよ。妻が被害者であることを」
「妻が被害者!? ちゃんちゃらおかしいですね! まず、私たちの娘をおたくの奥様が
「井上家はおたくと違って
邦広は開き直っている。
「へぇ、これから地位のある人間になるお方が、いとも簡単にうちの妻や家族へ平気で悪口言えるんですね。良かったですね、SNSじゃなくて。おたくの奥さんはうちの妻のブログに
「初めからおたくのお嬢さんが喜久と仲良くならなければいい話ではないですか。……こんなことになるぐらいなら、はじめから、喜久を引き取るんじゃなかった。井上家本家長男として跡継ぎで引き取ったのに……
邦広の言い草に
飯塚夫妻への暴言の次は、喜久とその両親がターゲットになった。
あまりにもひどすぎて、
自分から「由緒あるお家」だ「自分が政治家になるのだから家族がやったことをとにかくもみ消せ」だ。そしてその妻は人に「お墓とお葬式の準備をなさったらどう?」だ「
ここまでの言いようだとさすがに
「これ以上お話しているのは時間のむだですね。今日の件は娘にお話します。ここにいると妻の
秀清は
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