第18話 降りたらいつも墓の前
「単なる偶然」と言えば偶然の話だ。
岡山県津山市で用事があった俺は、深夜12時ごろ山越えの寂しい道を1人車で瀬戸内方面に帰ってきたときのこと。
対向車も全く通らないような山道を延々と走り続けていると、俺は急に尿意を催してきた。
どこかで用を足すことができる場所はないかなと思って真っ暗な山の中でちょっと開けたところがあったからそこで車を停めた。
オシッコするぜ!
ズボンを下ろして用を足そうとすると、なんと目の前には俺を見下ろすようにお墓がたくさん並んでいた。
真っ暗の中での墓は異様に不気味だ。
いかに尿意があっても、さすがにお墓の前で用が足せないなと思って、俺はもうちょっと我慢して車に乗り込み運転を再開した。
もう一度広場があったので、「ここでよかろう」と車を止めて降りた。
オシッコするぜ!
前回と同じ様にズボンを下ろすとまたもや目の前に墓があった。
何かに呼ばれているような気になってきた。
慌ててもう一度車に乗って走り、次に止まった場所もやはり墓の前であった。
別に選んだわけでない。
とは言え、俺の膀胱にはもう限界に来ていたので、申し訳ないなと思いながらそこで放尿をした。
オシッコしたぜ!
ものすごい怖い思いをしながらの放尿であった。
偶然かもしれないが、3度も同じことがあればそこに何かの意図を感じるのは無理のないことであろう。
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