第19話 何か光の瞬間?
しばらくして、警視庁捜査一課磯崎課長から、連絡があり、2、3分程ダウンロード済の動画を緊急人質交渉捜査官チームにつないだ。しばらく、本部から、指示がくるまで、待機するようとのことだった。
木崎刑事が、ふうとため息をつきながら、質問していた中年女性の聞き取り話によると、雑貨店で、買い物をしていると、何かすごい音が鳴ってびっくりして、隠れていたら他の皆が、外へ逃げていた。しかし、しばらく近くの爆音で、体が、拘縮して動けず、自力で逃げてきたとのことだった。ちらっと後ろに2人程犯人らしき姿が見えかけたのが、3階のフロアで、どうにか、階段を全力疾走で1階管理室まで逃げたらしい。
木崎刑事の「3階のフロア」に、飯江刑事と厚井刑事が、ビクっと反応して、「え、確かあの女性が逃げ延びてきたのが、1時間半前で、3階のフロアに2人?え、ということは、あの演壇あちらに、わが、新樹署の捜査官が、分析済で、6人だけだなく、他に?」
「これは、もっといち早く応援を呼ばないと、ここ管理室も? い?い?」という飯江刑事に、厚井刑事は、 「バカか?そんなことは、心配いらないですよ。もう、潜伏の応援捜査官何人か、ここ管理室と管轄下のあの少し離れたビルにもう、つけてる。」
「ふう、びっくりした。」と会話が交わされて5分程経った。
しばらくして、江草刑事が、連絡しようとした瞬間、厚井刑事が、電話受話器
を取った手を取り上げ、
「我々のグループ、あなた方警視庁本部さんと新樹署の情報を整理しませんか?何か私なりに、同じ犯人を追跡は、しているようだが、人命優先で、何かが。」
という声に、江草刑事も
「あっさり、分かりました。私の管轄内に、差しさわりなく、話ましょう。そちらも、お願いします。」
時間も押してきているので、お互いに、情報交換が、しばらく15分程交わされた。初めて目にする迫力あふれる光景に、まだ若い木崎刑事は、これは、がくがくとしばらく驚愕していた。
しばらくして、双方の意見・意図が一致して、早速、
江草刑事が、捜査一課に連絡を入れた。
すぐに、警視庁特殊隊(当時は、半 衛隊)が、駆け付け、1時間半程して犯人全部で、12人が、逮捕された。
しかし、まだ若い木崎刑事は、何かしらそのベテラン江草刑事と厚井刑事の交渉の迫真あふれる光景に見とれたまま、ただ、茫然と逮捕シーンにどうにか両手を上へ突き上げるのが、精いっぱいだった。
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