第11話5カ月

あれから、5カ月が立った。


「さぁ〜ユウト!明日から帝国に向かうわよ〜!!」


ベルが左手を腰に当て、右手を天に向かってあげていた。


....ちょっと飛ばしすぎじゃない?


俺は5カ月間ひたすら魔法の能力の向上をしていた。


一応俺は二次元に関するオタクだったので、魔金属生成と魔力操作で工夫次第でなんでも作れるので、能力の向上も含めて色々開発していた。一応作れてもずっと持っているのは重いし、一定の時間で少しずつ魔力が持ってかれるのでどっちかというと一回ごとの戦闘に出し消しした方が効率が断然いい。


そこで一つ武器を紹介しよう。


ククリという武器だ。


わかりやすく説明すると狐の尻尾みたいな形状をしていて、ナイフより少し大きめの刃物だ。


本来の使い方は見たことも読んだこともないので敵が逃げた時にブーメランみたいに投げたりしたり、ククリの手元に魔金属のワイヤーを繋げてブンブン振り回すことも可能だ。


もちろんそれ専用の副魔法は獲得済みなうえちゃんと独学で覚えた。まぁワイヤー繋げてブンブン振り回して自分に絡まっても敵の的になるだけだからな。


ということと、お姉ちゃんに剣の扱いも教わった。



お姉ちゃんは騎士なので技を当然使ったりする。


お姉ちゃんの場合、技名は一文字で言い繰り出すらしい。


ちなみに、俺が初めて魔法で攻撃した時、気づいたら背後にいた、ていうか時があった。脱、という技らしい。


俺は、お姉ちゃんの技と同時に独自の型を作った。


後、この世界の文字を一通り覚えた。


元から話せたのはお姉ちゃん側の魔法のおかげらしい。今は俺も習得しているが。


この世界の文字を覚えるのは、日本が英語を覚える感じに似ている。新しいものを覚えるのはかなり楽しかった。


ここまでが5カ月間の内容である。


そして俺は回想シーンから、お姉ちゃんが帝国に明日から出発するという話をしているところまで戻ってきていた。


「でも、唐突だねお姉ちゃん、なんかあったの?」


「あのね〜、昨日念話が来てね〜、10日後に、強制召集されちゃったのよ〜。」


「それでね、このままユウトを森の中にいさせても将来が心配出しぃ〜なんならいっそのこと帝国に連れてっちゃおっかなって。」


お姉ちゃんは、一緒に行ってくれるかなという感じの下から目線で見てきた。


「せっかくお姉ちゃんが誘ってくれたんだ、行かないわけないでしょ?それに、帝国がどんなところか見てみたいしね。」


当然元の国では帝国なんて、近くになかったし行ったこともないからな。


するとお姉ちゃんが急に抱きついてきた。


「うれしぃ〜ほんと最高の弟だよ〜。」


お姉ちゃんが喜んでくれるならいいかなと俺は思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る