春休み
第40.5話 太陽の心配事
「今日のご飯も最高に美味かった!」
俺がそういうと明里は満面の笑みを浮かべて「それは良かったです!」と
嬉しそうに返事をした。
「なあ明里、明日日曜日だしこの前配信された新しい映画一緒に見ないか?」
「すいません......今日はこの後やることがあるので今度でもいいですか?」
「あ、ああそういうことなら今度にしようか。」
「ありがとうございます。映画楽しみにしてますね!」
明里はそう言うともの凄いスピードで食器類を片付けて自分の家に帰っていった。
「なぁもみじ、最近皆が俺を避けてるような気がするんだよ……休み時間も俺以外でよく話してるし俺が行くとあからさまに話題を変えるし......」
そう言いながらもみじを抱っこすると体を捻らせながら腕の間から出て行ってしまった。
「もみじお前もか......」
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一週間後......
「あ、もしもし太陽? 今日午前中暇だったりする?」
「ああ特に用事もないけどどうしたんだ?」
「見たい映画があるんだけど一緒に行かない?」
「いいぞ、明里にも聞いてみるからちょっと待っててくれ」
俺は灯火にそういうと台所で食器の片づけをしている明里のところに行った。
「明里、今灯火から電話で今日午前中映画見ないかって誘われたんだけど明里も一緒に行かないか?」
「すいません、今日はやることがあるので行けないです。二人で楽しんできてください!」
「わ、わかった、そうするよ。」
「もしもし灯火? 明里はやることあるみたいだから二人で行こう。」
「そうなんだね、じゃあ駅前に9時30分集合で!」
「了解。」
また明里に誘いを断られてしまったのでやはり何かしてしまったのではと過去の行動を振り返ったがこれといった心当たりがなく、待ち合わせの時間に遅れてしまいそうだったので明里本人に聞くこともできずモヤモヤが残ったまま俺は家を出た。
「太陽おはよー! 急に誘っちゃってごめんねー」
「いや全然大丈夫、ただ見終わった後少しだけ相談に乗ってもらってもいいか?」
「うん! 全然いいよ!」
「ありがとう、じゃあ見に行くか」
映画の内容を簡単にまとめると彼女の不満に気づけない主人公が彼女から別れ話切り出されそこから改心していくという普通にみればダメ男が成長していくストーリーなのだが朝のモヤモヤが消え去っていない俺はどうしても自分と重ねてしまい心から映画を楽しめなかった。
「はぁー、面白かったね~!」
「あ、ああそうだな」
「うん! それで相談って?」
「ここ一週間くらい明里が冷たいわけではないんだけど何かに誘うとやることあるからって断られちゃうんだよ。それで俺何かしちゃったのかなって。」
「あー......それは気にしなくて大丈夫だと思うよ? 最近本当に星宮さん忙しそうだし。」
「そうなのか? それならいいんだけど......」
「うん、それにその悩みすぐ解決すると思うよ~」
「なんでわかるんだ?」
「あー、えっとー、それはー......勘?」
「勘かよ......でも灯火の直感的な意見はよく当たるからな、信じてみるよ」
「うん! あ、この後さ太陽の家行ってもいい? 今日雫もばあちゃんも出かけてて暇なんだよね」
「全然いいぞ、明里も用事でいないだろうから俺も午後独りだし」
「やった! じゃあ僕ちょっと雫に太陽の家行くって電話してくるね」
「了解。」
家に帰る途中も明里に避けられている理由が気になって仕方がなかったがきっと大丈夫だと自分に無理やり言い聞かせた......
------------------------------------------------------------------------------------------------皆さんお久しぶりです。二宮響です!
まずはここまで読んでくださりありがとうございます!皆さんに読んでもらえることが一番のモチベーションです!(ガチで)
さて、今回のお話は本来一話で投稿しようと思って書いていたのですがいざカクヨムのほうへ移してみると約一万字という今まで投稿してきた他のお話の2、3倍の文量になってしまっていました。確かに体感で前よりは長いかもとは思っていたのですがここまでとは思っていませんでした......(-_-;)
なので先ほど急いで文章を削り、二つに分けるという形で投稿することに決めました。
それに伴いうまく切れる場所が今回の終わりの部分しかなかったためお話がとても短くなってしまいました。申し訳ございません...
ですので太陽と明里のイチャイチャは次話に持ち越しという形になってしまいました...楽しみにしてくださっていた方々申し訳ないです...
次話は明後日の18時に投稿予定ですのでそちらも読んでいただけると嬉しいです!
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