プロローグ〜直人side〜

いつからだろう、この世界が廃墟になったのは。


たった少し前のはずなのに、良く覚えていない。


僕はこんなに記憶力が悪いのか。


そう思いながら戦場を歩いた。


戦場には、兵士たちの死体が転がっていた。


身体の一部が欠損した者、火達磨になって、身体が焦げた者、体中から血を出し、白目を剥いて死んだ者…


その死体の種類は様々で、中には軽い出血で身体の欠損もなく、焦げてもいない、死体の中では綺麗な死体に入る死体もあった。


僕は、兵士たちを殺してしまったことに罪悪感と自己嫌悪感を感じた。


僕は、傷だらけで、きっともうすぐ死ぬ。


散々憎んでた戦争で人を殺し、責任を取らないまま傷だらけで死ぬ…


僕の死に方は酷い死に方だ。


きっと僕は地獄で閻魔様に罰せられるだろう。


そう思った時、一匹の妖精がやってきた。


その妖精は、僕の恋人の玲奈や、見知らぬ人たちもいつの間にか僕の所に連れて来た。


一体、僕はどうなるのだろうか。


妖精に身体を回復させられるのか、殺されて死ぬのか…


どっちだろうか。


そう思ってると、妖精は喋った。〈私は、あなたたちを回復させます。〉と…

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