第14話
レマリア王国軍大規模攻勢開始。
歩兵が受け止め、騎兵が蹴散らし、魔術師が屠る。戦場はマグノリア軍の屠殺場と化し、全軍総崩れとなり壊走を始めた敵軍を追撃する。ここで空から飛竜騎兵が現れ、油と火矢を放つ。敵軍中は炎に包まれ、阿鼻叫喚を呈する。
マグノリアは既にほぼ全ての戦線に敗退。後退を続けていた。
だが、マグノリア王国は起死回生の一手を打つ。マグノリアの英雄、剣聖アリステラ・ライネルフ女侯爵を総司令官とする救国義勇軍である。
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白地にかつてのマグノリアの象徴、白銀の長剣が交差した意匠の義勇軍旗。愛国心による戦争はまだまだ後だと思っていたが。
「出撃せよ!」
新開発のマスケット、それもフリントロック式のマスケットを構えた歩兵が撃つ、撃つ。撃たれても引かず、延々と突撃は止まらない。
「魔術師、攻撃開始!」
火球、炎槍、風刃、土棘、が数多、虚空を奔り、突撃してくる、歩兵を粉砕するも数が減らない。それもネクロマンサーによる亡霊の、亡者の大軍だから。しかも、全てが知性化され全てが亡者となる事に同意するなど信用出来んな。
「陛下、飛竜騎兵に出撃命令を。」
「構わん。行け。親衛騎兵、行くぞ。」
完全なる停滞。指揮は下がりつつある。マスケットじゃ間にあわん。余り出すのはどうかと思うが、ボルトアクション方式の解放を行うか。ドライゼ銃じゃ効果が薄い。Gew71/84か。
王都のメアリ宛てに新式小銃の名を与えM1845ライフルの設計図と弾薬、製造するための機械の設計図を与え、レマリア王国は戦時下であるが産業革命が発生した。
剣と魔法の世界に銃火器は如何な物かと思うがな。
それから4年。
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「第4連隊より総司令部!敵歩兵部隊を確認規模約1万。攻撃を開始!」
レマリア王国陸軍総規模500万将兵。歩兵300万。砲兵100万、騎兵100万。ボルトアクションライフルや後装式野戦砲、カービン銃を構えた近代軍が出来上がった。
2000名の連隊は1万程度なら交戦可能。
「砲兵隊、攻撃開始!」
砲列を並べた砲兵の一斉発射が始まる。騎兵旅団の支援を命令し、今では専ら後方指揮が仕事になった。
戦争の発展が進むと俺の仕事は暇になる。
4年間の戦争により、既に各将兵の質は向上した。俺以外でも充分戦える。
内政に傾注すれば、発展著しく、ハマると集中して歯止めを無くしてしまうのは悪い癖だ。
うちの国だけ、既に19世紀末クラスの技術力があるのだが?如何しようかね。
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