2. 確信犯
「七夕ですねー」
七月七日。
よくよく考えたら、梅雨の時期。この日に晴れた事があっただろうか。
「一年に一度、会いたいわ~」
まさか乗ってくるとは。いや、多少は期待した。というか、乗っかって欲しかった。誰かをちくちくと、突っついてみたくなったんだ。
「年に一度、会える人居てるんですか?」
バツイチだから、何かしら反応があると想像は出来ていた。ただ悪い意味だけではない。会いたい人がいるって、いい事だ。
何気なく隣を伺う。先輩の鋭利な眼が彼の動きを止めた。
「──知ってて言ったわね!? 何で辛いことを思い出させるの~」
「先輩が勝手に思い出しただけでしょう」
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