ゆめと嫉妬心

ゆめってなあに?


『しょうらいのゆめをかきましょう。』

小学校の授業を思い出す。

あの頃は1年ごとに夢は変わってて

でも、なんだってなれると思ってた。


『将来の夢を書いてください。』

それがなぜか、だんだんと道は狭まってきてしまった。

はっきりとした夢なんかなにもなくて思いつかないまま、

きれい事を書き連ねた。


『夢はなんですか。』

なんだろうね。

それがわかれば、こんなところで足踏みをしていない。


欲求にはいつだってまみれている。

明日は一日寝て過ごしたいとか、

たまには友人と遊びに行きたいとか、

甘いものおいしいものをおなか一杯食べたいとか

そんな思いは常にある。


でも、将来なんて、何年も先のことなんて

そんな想像もできないのに何でゆめなんて持てるのかな。


自分が何になりたいかなんてなんでみんなわかるんだろう。


『しょうらいのゆめをかきましょう。』

知らないよ。目の前の真っ白な紙を埋めることすらできないよ。


『ずっと好きで職業にしたいと思いました。』

『幼いころから興味を持っていてなりたいと思いました。』

すごいな。でも、私はそんなこと思わなかったよ。


『人を助けたいんです。』

私だってそれは思うよ。

でもそんなのどの職業だって人のためになってるでしょ。


そうやってはっきりゆめを持ってる人たちに嫉妬しては

屁理屈ばっかこねて結局流され何となくの場所にいる。


うらやましいな。でも、羨望しても嫉妬してもどうにもなんないや。

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