07.迷いの森

迷った、迷ってしまった。アルバンを出て次なる都市に向けて、冒険している途中謎の森に取り込まれてしまい迷った。

 

 「イズモ様どうしますか?」


 「どうするんですか? イズモさんの責任ですよ」


 どうするって言われてもな。先ずは固まって適当に進んでみよう。


 「進むぞ、離れるなよ」


 アフィアは俺に文句を言いつつも慣れ親しんでいるのか、俺の布の服の袖をチョコンと掴む。


 ラミルは相変わらず凛々しい表情で俺とアフィアの後を付いてくる。


 ラミルは俺に恋愛感情は持ち合わせていないらしい。ただ少し変態趣味がありそうだ。昨日も俺とアフィアのイチャイチャを一晩中覗き見していたからな。


 いつかラミルのハートを射抜いてやる。


 「ゴオオオオオオオオオ」


 謎の鳴き声が聞こえてくる。アフィアは謎の鳴き声と同時に俺の背中に抱きつく。貧乳だから胸の感触はなし。


「猪ですね」


 イノシシだと!? 地球と同じ生物がこの世界にも生息しているのか。知らなかった。


 しかしイノシシなら食べられるはず。食べたこと無いけど、火を通せば食べられるだろう。


 どうせ森に迷った俺達は数日間は森から出られないんだ。食料は確保しておくべきだ。


 「ゴオオオオオオオオオオ」


 イノシシが俺たちに向かって突進してくる。


 「スキル発動、落雷」


 イノシシは落雷に直撃して消失した。代わりにアイテムがドロップした。


 『イノシシの肉をドロップしました。拾得しますか?」


 頂こうではないか。今日の晩御飯にしよう。


 「ステータスオープン」



 ステータス

 レベル:∞

 名前:イズモ・リゼル・アルフォード

 種族:人族

 武器:鋼の剣

 防具:布の服

 職業:チーター


 攻撃力:∞

 防御力:∞

 魔法力:∞

 俊敏性:∞

 幸運 :1


 ノーマルスキル:落雷


 スキル説明:視認した対象に雷を落とす


 ノーマルスキル:エネルギーチャージ


 スキル説明:体力全回復


 ノーマルスキル:生産スキル


 スキル説明:素材から生産可能な物質を生産することができる。


 ノーマルスキル:鑑定スキル


 スキル説明:この世界のあらゆる物質を鑑定することができる。


 レアスキル:錬金術


 スキル説明:素材の合成や分離などができる


 エクストラスキル:ダンジョンマスター


 スキル説明:ダンジョンの管理者権限が与えられる


 ユニークスキル:視認強奪ストック


 スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。


 アイテムボックス:グレムリンの肉

         :巨大グレムリンの肉

         :イノシシの肉

         :燃料石×15

         :金属石×15

         :魔法石×2


 所持金20000ゴールド



 無事アイテムボックスに収納されたな。てか生鮮食品の類って腐らないよな、一応マリアに聞くか。


 「マリア、アイテムボックスに収納したアイテムが腐敗することはあるのか?」


 「ありませんよ。アイテムボックスに収納したアイテムは永久保存が可能です。質問は以上ですか?」


 「何だ忙しそうだな、今何やってる?」


 「VRゲームです。最新VR機器でVRアクションゲームをしています。巨大なモンスターを狩るゲームなんですが――」


 「俺はフルダイブした気分だけどな」


 「でもイズモさんのいる世界はリスポーンされませんよ」


 「分かっている。だがレベルカンストだ、死なないだろ」


 「そうですね。死なないです、あるアイテムを取得し使用すると不老不死にもなれますよ」


 何!? 不老不死だと。待てよ、不老不死になれば永久にハーレム生活を送れるじゃないか、なぜマリアよ先に言わない。


 「どこにある?」


 「さあ私も詳しくは……冒険していればいずれ見つかりますよ。ああでも先ずは幸運の種を見つけて下さいね。幸運が低いと、見つからないですよ」


 「役立たずが」


 「モンスターが襲ってきました、ではイズモさん私はVRゲームに戻ります」


 通信を切りやがった。まあいい重要な情報が聞けただけでも十分だ。攻略サイトがなくてもゲームをクリアしてやるよ。ここがゲーム世界なのかは疑問だが。


 

 日が落ちて暗くなる前に俺はアイテムボックスから金属石を使用した。さらに生産スキルを組み合わせた。


 「スキル発動、生産スキル。さらに金属石を使用する」


 『畏まりました。生産スキルと金属石の併用を確認いたしました』



 ======================


 ノコギリ


 斧


 針


 …………


 ======================


 金属で作れる工具がステータスボードにズラーッと並んでいる。


 俺はノコギリと斧を選択する。金属石を2つ使用した。スキル落雷では木を焼き焦がしてしまう。地道に工具で作業しよう。


 『ノコギリと斧の生成に成功しました。アイテムボックスを確認して下さい』


 「ステータスオープン」



 ステータス

 レベル:∞

 名前:イズモ・リゼル・アルフォード

 種族:人族

 武器:鋼の剣

 防具:布の服

 職業:チーター


 攻撃力:∞

 防御力:∞

 魔法力:∞

 俊敏性:∞

 幸運 :1


 ノーマルスキル:落雷


 スキル説明:視認した対象に雷を落とす


 ノーマルスキル:エネルギーチャージ


 スキル説明:体力全回復


 ノーマルスキル:生産スキル


 スキル説明:素材から生産可能な物質を生産することができる。


 ノーマルスキル:鑑定スキル


 スキル説明:この世界のあらゆる物質を鑑定することができる。


 レアスキル:錬金術


 スキル説明:素材の合成や分離などができる


 エクストラスキル:ダンジョンマスター


 スキル説明:ダンジョンの管理者権限が与えられる


 ユニークスキル:視認強奪ストック


 スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。


 アイテムボックス:グレムリンの肉

         :巨大グレムリンの肉

         :イノシシの肉

         :ノコギリ

         :斧

         :燃料石×15

         :金属石×13

         :魔法石×2


 所持金20000ゴールド



 ちゃんと反映されているな。ノコギリや斧は消耗品だろうから長くは使えないかもしれないな。金属石はもっと確保しておくべきだろうな。次の都市でクエストを沢山受注した方がよさそうだ。


 「ラミル、アフィア手伝ってくれ」


 「分かりましたイズモ様」


 「分かりました」


 

 こうして俺たちはノコギリや斧を使い木を切り倒し、木材を生産スキルで木材の家に変形させた。生産スキルはチートすぎる。何せ素材があれば職人技や知識が無くても、イメージから作ることが可能だからだ。


 水素と酸素で水が作れるな。水素には確か種類が2個あったはず。水素原子と水素分子だったかな。恐らく生産スキルがあれば活性化エネルギーがなくても、気体から水を作れる。後で試してみよう。


 

 木材の家の前で燃料石を使用した。火を起こしイノシシの肉とグレムリンの肉を焼いて食べるためだ。流石に生で食べるのは止めておこう。何せ腹を下すと最悪だ。


 ここで俺はふと疑問に浮かんだ。そういえばマリアが言っていたな、俺は防御力がカンストしているから病気や怪我にならないと。


 なら生で食べても最悪何でも無いのか俺だけは。まあ一応人間の文明を発展させた火を扱い、調理しよう。


 「燃料石使用」


 俺は燃料石に魔力を流し、火を起こす。燃料石が火に変わった。


 「ステータスオープン」



 ステータス

 レベル:∞

 名前:イズモ・リゼル・アルフォード

 種族:人族

 武器:鋼の剣

 防具:布の服

 職業:チーター


 攻撃力:∞

 防御力:∞

 魔法力:∞

 俊敏性:∞

 幸運 :1


 ノーマルスキル:落雷


 スキル説明:視認した対象に雷を落とす


 ノーマルスキル:エネルギーチャージ


 スキル説明:体力全回復


 ノーマルスキル:生産スキル


 スキル説明:素材から生産可能な物質を生産することができる。


 ノーマルスキル:鑑定スキル


 スキル説明:この世界のあらゆる物質を鑑定することができる。


 レアスキル:錬金術


 スキル説明:素材の合成や分離などができる


 エクストラスキル:ダンジョンマスター


 スキル説明:ダンジョンの管理者権限が与えられる


 ユニークスキル:視認強奪ストック


 スキル説明:視認した対象の能力を奪うことができる。無限ストック。


 アイテムボックス:巨大グレムリンの肉

         :ノコギリ

         :斧

         :燃料石×14

         :金属石×13

         :魔法石×2


 所持金20000ゴールド



 燃料石が減ったな、燃料石も便利なのでクエスト受注して沢山手に入れておこう。


 こうして俺たち三人はイノシシの肉とグレムリンの肉を平らげて、生産スキルで作った木材の家で就寝した。


 俺はアフィアとラミルに挟まれてベッドで就寝した。


 ラミルの寝癖が悪く、俺はラミルに強く抱きしめられながら眠りについた。


 「く、苦しい」

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