第25話エージェントの暗躍、そして探偵はクマを見た
現実世界にいながらにしての異世界体験をしていたかのようなバーベキューを終えた私たちは、男女別れてのお風呂タイムである。
花火の話もあったのだけど、後日錦祭というもので打ち上げ花火を上げるらしく、今回はそちらを楽しみにすることになったのだった。
ちなみにバーベキュー中にはお客様扱いされていて、メイド的な振る舞いはさせてもらえなかったのだが、
私と
ダブルオーセブンのように、名探偵のようにと言いたいところだが、ミーハーな私は新しめなあれを真似しよう。
◆ このメッセージは5秒後に消滅する
私は刹那、10のマイナス18乗……ってそれはさすがにどうでも良いね、ん?知らないかな?私の名前の刹那というのは数字で言うと――
0.0000000000000000001
と
「早くつきとめなさいよね」
――と命を受けたのだ、誕生日前日をタイムリミットと見据えて、8月22日にはカッコよく
「ミッション・コンプリート!」
と言わなければならない状況であったのだ……当然私だけが
◆ エージェント『セツナ・ハント』
バーベキューをしていた間、某スパイ映画のメインテーマが脳内再生されていたよ、毎度のこと無理難題を押し付けられながらも解決をしていくイケメン、私にはまだそのような
――だけどね、どう見てもね、何度見てもね。
――まぁそれは置いておこう、リア充は爆発しておけばいいと思う……いやね?
その成果、とくとご覧あれ。
◆ プライベートアイ『シャーロック・マチルダ』第一巻
夏休み初日、つまり合宿の初日、私たちは錦邸の前で全員が揃うのを待っていた。
「
と
「いえ、まだお待ちいたします、
待ち合わせの時間から10分後、連行されるかのように下手人がしょっぴかれてきた。
「いやぁいやぁ……はっはっは――」
頭をポリポリとかいてその場はごまかしたようなのだが、このシャーロック……アガサ・クリスティーと言い換えてもいいが、この超美少女推理女子高生探偵の『目』はごまかせないのだ。
車――リムジンに乗る直前、
「開けてみていい?」「おう(照れ)」のようなやり取りをした後、少し開いた袋から見えたのは小さいのだがとてもかわいらしく、巷で大流行していた白いクマ……そのぬいぐるみストラップ――うわぁ……これガチなやつやん。
そして乗り込んだ車中、ぬいぐるみの姿はなかったのだが、錦さんの右隣を
次の日以降の座禅の時間も常に右側のスペースを確保、午後の泳ぐ時間でも錦さんがソコソコ深いところに行くときにはその浮き輪から着かず離れず、ナイトだね。
最後に
詳しいことはプライベートアイ『シャーロック・マチルダ』第二巻で綴るとしよう。
「あれ?
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