再び悪魔登場!
ネコ エレクトゥス
第1話
欲にかられた人間どもの放つ臭気こそが俺様の特別な清涼剤だ。だがその清涼剤も度を超すと胸がむかむかしてきやがる。奴らの大好きな油のこってりしたソース漬けの料理を食わされた時のように。そんな時俺様は気分を変えて奴らの姿の見えない所に翔けて行きたくなる。今がまさしくそんな気分だ。さて、また向こうにでも行ってみるか。
ところで俺様がやってくるこの場所で最近エホバの証人の奴らが会合を開いていやがる。
で、俺様は誰かって?
もちろん悪魔さ!
悪魔はキリスト教徒を恐れないのか?
馬鹿々々しい。お望みなら今すぐにでもこいつらの魂を地獄に届けてやろう。しかも料金はまけといてやる。
しかし俺様がこいつらをそのままにしてやってるのには訳があるんだ。こいつらほど楽しい見世物はない。神について、悪魔について知りもしないことを勝手にしゃべりやがる。すぐ隣に悪魔がいるのにも気付かずにな。
さて、エホバの証人さんよ、悪魔はいったいどんな顔をしている?ハッハッハッハッハ。
さて、いったい今日はどんな楽しい見世物を見せてくれるのか。、悪魔は寛容じゃない。さっさと始めやがれ。
「復活の時には私たちはどんな姿でいるのでしょうか。」
「神様はとてつもない記憶力を持っておいでになります。ですから復活の時には私たちの一番きれいな姿で復活させてくれるでしょう。」
「一番きれいな時って何時かしらねぇ。」
ハッハッハッハッハ!婆さんよ、神に代わって俺様がその問いに答えてやろう。あんたの一番きれいな時はいつか。
白髪頭の今がその時さ。
余計なことを知ろうと思うな。そして復活の時若く美しい姿でありたいなどと考えるな。その時には俺様があんたの魂を掻っ攫っていくことになるだろう。地獄で俺の子分どもが言いやがる。
「あの醜い魂は何者だ。地獄が穢れる。俺たちを殺す気か?」
ハッハッハッハッハ!
さて、そろそろあの油こってりな奴らの元に戻るとしよう。ここは悪魔の長くいる場所じゃない。
また次も楽しませてくれ!
再び悪魔登場! ネコ エレクトゥス @katsumikun
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
訳あり物件/ネコ エレクトゥス
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます