第50話 祝福の夜会

 騎士団の包囲網を離れて飛行船に揺られること4日。

 震電もないので出撃に備えることもない、のんびりと過ごす船旅が終わり、フローレンスに帰り着いた。

 騎士団には専用の港湾エリアがあり、そこに下ろしてもらう。


「お疲れ様でした」


「ありがとな」


 騎士団員たちはまだ作業があるから、ここで解散になるのは俺だけだ。

 送ってくれた騎士団の飛行船員に別れを告げて、鉄格子のような高い柵で仕切られた騎士団用の港湾エリアから一人外に出た。


 そこにはシュミット商会の皆が待っていて出迎えていてくれた……なんてことは勿論ない。

 帰る日を言っているわけじゃないし、一応軍事行動中だったわけだから、いつ帰りますなんてことがフローレンスに伝わることもないから当然だ。

 とまあそれは分かっていても、誰も居ないのはなんか物寂しい感じはする。ちょっとため息が出た。


 少し歩いて一般の港湾地区へ入る。いつも通り人や荷物が行きかっていた。つい数日前までいた前線との落差を感じる、平和な日常だ。

 停留所に路面汽車が止まっていた。エーテル炉の排煙が白く立ち上っている。そろそろ出発のようなので小走りに走って飛び乗った。懐からコインを一枚取り出して車掌に支払う。


「発車します」


 車掌が手を上げて、汽車が動き出した。

 出撃してから10日くらいしかたっていないのに、何十日も留守にしていた気がする。

 レースに帯同していた時にも同じ感覚はあったが、前線とか本番のレースの場に居るときは、時間がすごく濃密というか圧縮されたような感じになって、一日が長く感じる。チーム全体が緊張感というか異様なテンションになるからだろう。

 その反動で普段の日常がすごく懐かしくゆっくりとした気分になる。


 汽車がコトコトと音を立てながらのんびりと走り、通りが広くスペースがある港湾地区から商業地区に入っていった。

 いつも通りのレンガ造りの背の高い建物の間を路面汽車がゆっくりと過ぎていく。慣れた街並みを見上げると、家に帰ってきたな、という気がする。


 シュミット商会の近くで汽車を飛び降り、店に向かった。


 ---


 見慣れた木のドアを開けると、ホールにはアル坊やとウォルター爺さん、フェル、ローディ、グレゴリーといつものメンバーがいた。

 今は飛行船も修理中だし震電も騎士団に行っているから仕事はしてないんだろう。

 全員がこちらを向いて、皆が明るい顔になった。空気が明るくなるのを肌で感じる。

 こういうのがあると、帰ってこれてよかったって思う。


「ただいま帰りました」


「姉御、ご無事でなによりです!お疲れさまでした!」


 グレゴリーが立ち上がって頭を下げる。


「おかえり、ディート」


 アル坊やが笑って出迎えてくれた。ウォルター爺さんはにっこりと笑って軽く会釈してくれる。


「まあお前なら帰ってくると俺は思ってたぜ。

 で?どうだった?手前のことだし派手に手柄を立てたんだろ?」


 ローディが肩をたたいてくる。


「無事帰ってきてくれてよかったよ……すごく心配してた。もう会えないんじゃないかって」


 フェルはめずらしくしおらしい。


「怪我は大丈夫か?」


「うん。もうばっちり」


 フェルが手足を大きく動かす。まあ回復魔法のある世界だから死にはしないんだろうが、何事もなくてよかった。


「こっちは勝ったぜ」


「あいつは死んだの?」


「いや、お前のためにも仕留めておきたかったがな。逃げられた。

 ただ、大戦力を失ったはずだからしばらくは大人しくしてるだろ」


 特殊仕様の騎士である灰の亡霊ブラウガイストに配下の海賊の騎士20機以上、ステルス装備の飛行船3機近く、それ以外の飛行船も多数撃沈されているはずだ。

 これだけやられれば当分は立ち直れまい。


「そっか。じゃあみんなでお祝いだね」


「いや、今日は勘弁してくれ」


 とりあえず今日は酒より柔らかいベッドの方が恋しかった。


「あたしが一緒に寝てあげようか?」


「いや、いいから、そういうのは」


 フェルが体を寄せてきたのを手で押し返した。


 それから数日間。宿でゆっくり寝て、温かい湯に浸からせてもらって、ようやく気分的に完全なオフモードになった。


 ---


 フローレンスに帰還して一週間後。宿の部屋でダラダラしていると外から声が聞こえた。


「騎士団が戻ってきたぞ!」


「メイロード卿の旗艦だ!」


 部屋の窓から見上げると、大規模な飛行船団が、戦勝を誇示するかのようにフローレンスの上空を横切るように飛んでいくのが見えた。

 ダンテやターラントの巨体が街に影を落として通り過ぎていく。


 窓から下を見下ろすと、飛びすぎていく飛行船を見上げる市民たちが手を振り帰還をたたえていた。

 空路の安全を守る騎士団、そして今回は大勝利での凱旋だ。盛り上がるのも当然だな。

 その日はフローレンス全体が浮足立った雰囲気に包まれ、機械油亭の酒場もいつもよりにぎやかだった。


 ---


 その数日後に凱旋の宴への招待状がシュミット商会へ届いた。


 祝宴の会場は、港湾地区の一番大きな広場だ。夕方くらいに時間で、夕焼けが会場を照らしている。

 広場には飾りとしてフレイアが一機おかれ、その下には飾りつけられた演台と騎士団の旗がおかれていた。

 広場の外周にはたくさんのテーブルが置かれ、料理が並べられている。すでに多くに人が広場にあつまっていた。

 周囲の倉庫も荷物を出して解放されているらしく、その窓から顔を出している人が見える。

 あちこちに大きめのランプが置かれ明るい光を放っていた。


 演台の前には円形のテーブルが並べられ、後ろの方には多人数用の長テーブルが置かれていた。

 俺たちには特別に前の方に席が与えられている。騎士団の団員が誘導してくれたので、そこに座った。

 アル坊や、ウォルター爺さん以外にも、ローディやグレゴリー、フェルやニキータの席まで用意してくれた。今回の戦いには関係ないのに、気を効かせてくれたんだろう。ありがたい。


 この一角では民間組は俺たちだけで、周りは騎士団員ばかりだ。しかも相応に地位が高い奴ばかりなんだろう。皆、いい面構えをして、騎士団員の制服をしっかりと着こなしている。制服のラインを見るに、皆が六期隊長か第一騎乗ばかりだ。

 バートラムの姿も少し離れた席に見える。


「……緊張しますね」


 さすがのアル坊やもちょっと強張った面持ちだ。

 グレゴリーは所在無げにテーブルの上の皿を触り、ローディは周りをちらちらと伺っている。今一つ二人とも落ち着きがない。

 一方、フェルとニキータはすました顔で背筋を伸ばして座っている。


「しかしすげえ規模だな」


 震電の完成の時にもパーティはあったが、規模がそれとは比べ物にならない。

 テーブルに座っているのが30人ほどだが、後ろの長テーブルに座っている人や倉庫から顔を出している人も含めれば相当の人数だ。200人は下らないだろう。

 長テーブルの一部や倉庫はおそらく市民にも解放されているらしく、普段着のままの人もたくさん見える。広場の外にも多くの人が集まっていた。


「騎士団は大規模な討伐が終わればこのように凱旋祝賀の宴を催すのが常です。

 今回の戦果は大きいですからな。とりわけ大々的なものになったんでしょう」


 ウォルター爺さんが答えてくれた。せっかく席があるのに、座らずアル坊やの後ろで控えている。


 思い思いの話を遮るように不意に甲高くラッパの音が響いた。ざわめきがピタリとやむ。音の方向のステージを見るとトリスタン公がいた。

 以前も見た銀のマントをまとって登壇してくる。後ろにはパーシヴァル公とイングリッド嬢もいる。それぞれ豪華な衣装をまとい華やかな雰囲気だ。


「みな、聞け」


 トリスタン公の威厳のある声が響いた。マイクなんてものはないのによく通る声だ。こうしてみると、やはり騎士団長の威厳ってやつが感じられる。

 ざわついていた広場が水を売ったように静まり返った。


「騎士団はこの討伐で、海賊の飛行船10隻を撃墜、8隻を拿捕、騎士を23機撃墜、4機を拿捕した。

 こやつらが再び空路の安全を脅かすことは無い。近年にない大いなる戦果だ。

 騎士団の長として、皆を誇りに思う」


 大きな歓声と拍手が上がった。

 ホルストを取り逃したのは痛恨事ではあるが、当然の如くそこは触れない。

 トリスタン公が手を上げると広場が又静まり返る。


「しかし、この度の勝利の陰でわが方にも少なからず犠牲が出た。

 彼らはフローレンスの平穏のために勇敢に戦い、誇りをもってその使命のために倒れた。

 市民諸君、そのことを忘れないでほしい。彼らの勇気をたたえてほしい。

 彼らが安らかに眠り、武勲に相応しい転生を受けられるように。死を司る金竜ファーブニル、生を司る銀狼フェンリルに祈りを捧げよう」


 全員が立ち上がる。それを見て、トリスタン公が胸に手を当てて空を見上げた。皆がそれに倣う。俺も真似した。

 地球で言うところの黙とうだ。地球では顔を伏せるが、こっちでは空を見上げるのか。広場が静寂に包まれ、遠くから聞こえる喧噪と楽器の音、小さな鳥の声と、風の音が聞こえてきた。


 祝宴に市民も集める、というのは、騎士団が命をかけて戦っていることをアピールするためでもあるのだろう。

 戦場から遠ざかると、総じて平和のありがたみというのは当たり前なものになってしまって、分かりにくくなる。


 だが、海賊がはびこっている世界では安全も平和もタダじゃない。

 それを守るために戦っているひとがいることを意識させよう、ということか。

 静かで厳かな時間が流れ、黙とうが終わった。皆が席に座る。


「所で、今回はシュミット商会の乗り手、ディートレアが参戦してくれた。彼女の貢献も大きかった。

 知っているものもいるだろう、シュミット家の魔女ソーサレス・オブ・シュミット

 勇気あるディートレアにも賞賛を!」


 そろそろ乾杯の音頭か、などと思っていたらあまりにも突然俺の名前が呼ばれた。

 驚くより前に、周りのテーブルの騎士団の団員が立ち上がる。何だ?と思ったら皆が一斉に拍手をしてくれた。

 スタンディングオベーションだ。周りの建物に陣取った人たちからも歓声や口笛が飛んでくる。

 拍手に囲まれているって感じだ。


「立って、拍手にこたえて」


 アル坊やが声をかけてくる。

 が、こういう時どうしたらいいのか、すぐには思いつかない。というか急展開過ぎて頭がついていかない。そもそもこの世界ではどうするのがマナーかがわからない。

 立ち上がってとりあえず頭を下げる。

 顔を上げるとフェルが肩をすくめ、ローディがやれやれといった顔をしていた。


「そんなんじゃダメだろ、てめぇ。

 いつもあんな偉そうなのに。もっと派手にやれや、派手によ」


「そうだよ、ディート、ヒーローはこうするんだよ」


 フェルとローディが立ち上がって俺の手を取り高く上げてくれた。

 拍手と歓声がひときわ大きくなる。音がまるで波のようにぶつかってきた。

 窓から投げられた花が黒い夜空から降る雪のように舞い降りてくる。

 表彰台に立つと拍手が降ってくるように聞こえる、って話は嘘じゃないこととが分かった。


 ……こんな日をずっと待っていた。いつか来ると信じて努力してきた。でも永遠に来ないんじゃないかと思うときもあった。

 色々熱いものがこみあげてきて、上を向いて泣きそうになるのをこらえる。


 もう一度ラッパが響いた。拍手がおさまる。

 テーブルに座っていた皆がグラスをもって立ち上がった。


「皆でつかんだ勝利だ。ともに祝おう、諸君。我らの勝利とフローレンスに!」


 トリスタン公がグラスを高く掲げる。


「フローレンスに!」


 皆の声がそろって、同じようにグラスが掲げられる。楽団が演奏を始め、宴が始まった。


 ---


 その後は気ままな食事の時間になった。

 食事はバイキングのような形式で、外周にあるテーブルから料理を取ってくるスタイルのようだが、前の方のテーブルにはそれぞれウェイターのような人がいて、料理を運んできてくれる。


 食事はさすがに騎士団の戦勝宴だけあってどれも美味い。

 分厚く切られたロースト肉を噛むと甘い油が口いっぱいに広がる。なんの肉かは分からんが、しいて言うなら独特の臭みが羊っぽい。ワインとよく合う。


 こういう食事もいいが、刺身と醤油、ご飯が恋しくなる。まあでも、さすがにそれを求めるのは無理なんだが。


「魚料理なんてあるんですね」


 ウェイターが運んできてくれた料理は、中くらいの魚を丸ごとトマトソースのような酸味のある緑のソースと野菜で煮たものだった。アクアパッツァ的なものだろうか。

 水の海がないこの世界で魚はどこで生きているのかが気になる。


「川や雲海には魚が住んでいるんですよ。でも、ディートさんの世界では違うんですよね」


 アル坊やが耳元で教えてくれる。


「俺の世界では海は雲じゃなくて水だったからな。そこで魚を取ってたよ」


 改めて観察すると、魚にはトビウオのような大きめのひれがついているようだ。料理の過程で切り取られているようだが。それで雲海を飛び回っているわけか


「美味いですね」


「流石騎士団だよなぁ。カネがかかってるぜ」


 ローディは遠慮なくという感じでいろんな料理を皿に盛り、食べている。あまり行儀がよろしくない。

 アル坊やはさすがにテーブルマナーも手馴れたもの、という感じで優雅なナイフ捌きだ。

 俺もレース関係でヨーロッパに行くこともあったので、それなりにマナーは知っているが、そもそもこっちの世界と同じかと言われればたぶん違うだろう。まあでも何も知らないよりはいい。


 料理を堪能していると、周りの騎士団員が立ち上がった。


「ああ、皆気にするな。楽しんでいるか?ディート」


 トリスタン公だ。パーシヴァル公やイングリッド嬢、それ以外にも騎士団の何名かを従えている


「ええ。どれも美味しいです。皆の席まで用意してくれてありがとうございます」


「気にする必要はない。ところで、シュミット店主殿。よろしいかな?」


「はい。メイロード卿」


 トリスタン公がアル坊やに声をかけた

 アル坊やがナプキンで口元をぬぐうと椅子から立ち上がる。

 いつもは大人相手でも毅然としているアル坊やだが、なんせ今回の相手は7大公の当主、騎士団長様だ。さすがに緊張が隠せないっぽい。


「このような場で仕事の話をするのも無粋ではあるのだが許されたい。

 騎士団として、シュミット商会と物資運搬の契約を交わしたい。

 メイロードの紋章である互剣たがいけんに雲海を飛ぶ騎士の紋章を使うことも許そう。」


「え?」


 アル坊やが驚いた顔をする。ニキータの顔に一瞬喜びの色が走り、すぐ消えた。


「代わりといってはなんだが、貴方の商会の護衛騎士ディートレアを騎士団に貸していただきたい。

 無論いつもというわけではないが。いかがだろうか?」


「団長殿、そのような話を勝手に進められるのは……」


 周りの団員が声を上げる。

 その後ろではパーシヴァル公がやれやれといった顔で肩をすくめていた。イングリッド嬢が首を振る。独断専行はいつものことって感じだ。

 パーシヴァル公の年齢を考えればおそらく先代の騎士団長から仕えているんだろう。とすれば、パーシヴァル公のポジションは、先代オーナーの息子で若く有能な新世代に振り回されるベテラン監督ってかんじだろうか。

 そう考えると案外苦労人なのかもしれない。あの高慢な態度もなんか笑えてくる。


「……まことに光栄な話なんですが……ディート、いいか?」


 アル坊やが俺を手招きする。二人で席を立って少し離れたところに移動した。


「どうしますか?ディートさん」


「いい話なんだろ?じゃあ受ければいいさ」


 フローレンスの7大公との直属契約といえば、地球で言えば世界屈指の企業との契約みたいなもんだろう。いい話に違いない。ニキータの喜色満面、という顔を見てもわかる。


「でも、この話を請ければ、騎士団へのかかわりも強くなるでしょう。

 もともとこの世界の人じゃないのに、ディートさんはますます戦いに巻き込まれて行ってしまうかも……」


「別に構わんよ。俺はある意味満足してるからさ。俺はあくまでシュミットの為に飛べればいい。

 だからあとは商会にとっていいようにしてくれ。まあ、クビにはしないでくれよな」


 クリス嬢の為にアル坊やの側にいてやりたい。

 それに、俺の個人的な感覚では震電があればいい。俺の騎士があればいいのだ。この感覚はアル坊やにはわからんかもしれんけど。


「そんなことするはずないですよ」


 ちょっと怒った顔でアル坊やが言う。


「冗談さ。で、請けるんだろ?」


「……ええ。騎士団との取引があるっていうのは商会にとっては大きな信用になりますから」


「それはよかった」


「……ありがとうございます、ディートさん。助けられてばかりですね」


 俺も助けられているしほしいものを与えてもらっている。

 右も左も分からない世界に迷い込んだが、生活に困ることもなく、俺を信用してくれて自分の力を示せる舞台を与えてもらった。

 お互い様なのだ。


「いや、お互いさまさ。行こうぜ、トリスタン公がお待ちだ」


 アル坊やと二人で席に戻る。

 アル坊やが深呼吸をして、トリスタン公に礼儀正しく礼をした


「それではメイロード卿。喜んでお受けします」


「契約成立だな。ではシュミット店主殿、これからよろしくお願いする。

 正式な書面は後日送らせてもらう」


 トリスタン公が満足げにうなづく。アル坊やとトリスタン公が握手を交わした。

 ニキータはニヤニヤ笑いを必死でかみ殺している、という感じだ。騎士団との契約ってのは俺が想像するより凄い話なんだろうな。


「こういう状況なら断りにくいと思ってな。

 正式な加入はだめでも、こういうのなら悪くはないだろう、ディート」


 トリスタン公が笑いかけてきた。

 このために商会のメンバーを呼んだわけだ。中々に策士だな。


「ええ。店主がいいっていうならいいですよ」


 それはさておいても、ここまでしてくれるってことは俺を評価してくれてるってことだ。

 嬉しいに決まっている。


「……それに、お前も気づいているだろう?」


「言いたいことはわかります」


 あの大部隊を編成できたこともそうだが、|灰の亡霊(ブラウガイスト)の装備やステルス飛行船は海賊が簡単に準備できるようなものとは思えない。

 騎士の武装を開発しそれを実際に作るにはそれなりの設備や人が必要なのは間違いない。裏庭バックヤードでエンジンをちょっと改造するなんて言うレベルじゃないはずだ。


「……おそらく裏に何かがいる。なんだかは分からんがな。

 ホルストも取り逃してしまって完全勝利とはいかなかった。

 お前の力が必要になるときは来る。頼むぞ」


「ええ。宜しくお願いします」


「では難しい話は終わりだ。宴を楽しんでほしい」


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