第10話 「次郎長ばかりが偉いのではない。」

 明治大学日本拳法部の研究 その1


 ご存じ広沢虎造 「清水次郎長伝」より

 「次郎長ばかりが偉いんじゃあねぇ。

 ものごと出世をするには、話し相手・番頭役が肝心さ。

 太閤秀吉公に竹中半兵衛という人(江戸っ子は「しと」と発音する)有り。

 徳川家康公に南光坊・天海あり。

 ぐっと下がるが、紀州の人、みかんで売り出すあの紀伊国屋文左衛門も、仙台の浪人で林長五郎という人が番頭さんになったから出世をした。


 次郎長とてもその通り。話し相手が偉いのよ。

 いい子分がいるんだよ、次郎長には。

 千人近く子分があってその中に、人に親分・兄いと呼ばれる人が28人あって、これを清水の28人衆という。 この28人衆の中に次郎長くらい偉いのがまだ5・6人いるからね。

 大政

 小政

 大ぜ半五郎

 法印大五郎

 追分三五郎

 尾張の鶴吉

 尾張の桶屋の吉五郎

 美代の松五郎

 問い山の大熊

 とば熊

 豚松

 伊達の五郎

 石屋の重吉

 お相撲綱 

 ・・・ 」


 これぞ、日本版「ドイツ参謀本部」。 「女房役」の大切さ。

 次郎長自身、おちょうという、偉いかみさんがいたという。


 つまり、次郎長を漢(おとこ)にしたのは、彼ら彼女という名参謀(スタッフ)がいたから。彼ら子分たちは、みなそれぞれが太刀や槍を持って戦う戦士であった。机に座って考えるだけの「知恵袋」ではない。(戦場で)共に戦いながら次郎長をサポートした。


 もちろん、マネージャーだって(こそ)参謀本部機能を発揮できる。

 練習で試合で昇段級審査で、自校や他大学の選手を観察し、比較・検討・助言をする。武蔵「五輪書」「風の巻」とは「ドイツ参謀本部」と同じで、戦いを哲学する(目に見える事象だけを科学するのではなく、形而上的部分にまで再現性を求めようとする戦い)なのです。


<引用始め>

 立正大学日本拳法部の日常

 ht t ps: / / amebl o.j p/ r i sshokempo/ ent r y-12422487160.html

 こんばんはマネージャーの中澤です!

 ・・・。

 準備運動をしていますが、今までは一人一人あまり声を出していない様に感じでいましたが、

 三年が中心となり声を出すよう呼びかけをしていつもよりみんな声が出ていました!!

 形練習ではまだお披露目出来るまで完成していませんが一人一人頑張っていたと思います!ですが、昇段級まで2週間を切ってもお披露目出来ないのは少し問題があるように思いました!!

 基本練習と移動です!こちらも声はよく出ていたと思います!!

 ・・・。

 最近の練習ではだらだらしているように見えたりするなどOBの先輩方から注意を受けたり、大会の結果もあまり良くなかったので3年が見直して昨日の練習から緊張感のある練習になっていた様に感じます!!

 ・・・。


 明治大学出稽古

 https://ameblo.jp/risshokempo/ entry-12423861263.html

 明治大学の人は声が一人一人出ていてメリハリもしっかりしていたので見習うべき点も見つかりました!

<引用終わり>


 このマネージャーは、選手が自分のこと自分の技ばかり見て、外からの自分・全体を見れない欠点を、こうしてサポートしてあげている。

(選手は、とりあえずそれでいいのです。先ず自分自身が強くなることに集中すれば。先輩やキャプテンという立場になったら、自分や組織を外から見る習慣を少しずつつけていくのです。)


 2018年12月18日

 平栗雅人

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