第5話 華も咲道ゆへに
華道、華を飾り付ける家庭
その中でも赤い髪を持つ女が多い
「華を折ってはなりませんよ」
華やかで強かな声が部屋に広がる
前に座った女、此処の華道の家主である
華を持つ手は子を扱う様に優しく持つ
その知識を持つ遊女達でも認める手際
赤髪族が認められてからは各処に赤髪族は居る
華道の家主も赤髪族の1人であった
赤い瞳、それはまるで華を想像させる様な綺麗な瞳だった
生存率が低い赤髪族、他の人と比べ平均寿命が早かった
その中でも生きている内に赤髪族は働いたり好きな事をする者が多かった
「そこは、こうすれば綺麗に仕上がりますよ」
優しく教え子達に教える、この人もまた、命火が消えるのも早くは無かった
例え長く生きようが何らかの事で亡くなる
女は教え子達に仰ったのだ
「私が亡くなった時は華を置きなさい」
と___
女が亡くなった時、教え子達は女の言い付けを守り女の傍に華を置いた、その時その華は女の生きる意思を奪って行くように、艶を奪って行くように綺麗に咲き誇ったのだ
教え子達は驚きどよめいた
直ぐに華を退かせようとしたが師の言葉で退かせるのを辞めた
師の言葉はどの時代でも忠実にせなければいけない
桜の下には死体が埋まっていて彼岸花は死体の血を摺って綺麗に咲いた
そんなのは迷信でしか無い、でも本当かもしれない
さぁ、次はどの様な赤髪赤眼族なんでしょう?
また、何時か出逢いましょう
see you again
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