第2話 国王の密会


国王は月に1度占いを受けている。それは建前で占い師に変装した魔王その本人である!


上司と部下の関係で月に1度、魔王は使えそうな人材を確保する為国王に化けたオークと密会している。


「どうだ!オークよ成果の方は?」


魔王は人材不足を補う為オークを国王に仕立て上げ優秀人材を育てさせている。


「は!勇者アギスは使い物にならず。優秀な僧侶を確保しております。」


それは、そのはず只の町娘を勇者に仕立て上げ鍛えた所で使い物にならないのだ。


「いい加減に二〇〇年もこの設定は飽きて来たし今日が期限だからなあ優秀な人材集め冥王様も無茶なことをおっしゃる。なあオークよ」

そう、冥王から盾、杖、ボード版を渡され

モンスターの補充を要請されている。

魔王は冥王から称号を剥奪され中ボスの状態

元魔王なのだ。


冥王から冥界に住む魔王の立ち退きを命じられが失敗、冥界は住人の殆どが旧世代の魔王

仕事をせずにグータラ生活


旧世代の魔王が住み付き人間や他のモンスターなどが現世に送り出せずにいるのだ。


旧世代の勇者に負けたモンスター達はワイトが癒す仕事を行っているがワイトは旧世代の勇者に討伐され過ぎて絶滅寸前


雑魚から這い上がってきたこの魔王は冥王の眼に付きワイトを増やしモンスター達の強化を命じられリッチとオークを連れて


即席一国ボード版を渡され人間を誘拐してモンスターに仕立て上げるシステムになっている。


ダンジョンに仕掛けて中に入ると発動するので何年何時間でも強化できる。


教会の信仰でモンスター達は強化でき二百年かけてリッチを増やすことに成功する。

信仰がより深い者は冥王の加護を受けてワイトになるが冒険者を目指す僧侶は中々おらず


攫って来た田舎娘を勇者に仕立て上げ、リッチを魔法使いに化けさせ。より深い信仰を教会で探し出し冒険者僧侶に登録させた。


「長かった!本当に長かった。しかしまだワイトキングは誰一人としていない困った俺の称号は冥王様から奪われたまま中ボスだからな」

情け無く肩をがっくりと落とす元魔王にオークは豪快に笑う。


「まぁ今回、ダンジョンの中ボスを勇者アギスと僧侶に任せてありますので僧侶が死ねば

更に強化できます!期待しましょう魔王様」


2人で個室で食事をしながら談話する。


「中ボスは何を用意してるのだ?」

戦力を落とす訳にはいかない元魔王はオークに聞き出す。


「それは、リッチに幻影魔法で作り出してもらってます!もしも倒されたらと考えて」


「しかし、リッチもダンジョンに行くのだろうバレないのか?」


元魔王は心配になりオークに聞く。


「心配いりません!リッチは先に最下層のボスの下に幻影魔法を仕掛けていて、勇者と僧侶に同行しております」


「わかった!では俺もダンジョンの最下層で待ち伏せをしよう。儀式は速い方が良いからな」

占い師の格好をした元魔王は城を後にしダンジョンへ転移魔法で戻る


「魔王様が戻られたか!まずは国民のモンスター化が何処まで進んでいるか確かめねば。」


国王は大臣を呼び協会の大祭を行うよう説明する。


「良いか!大臣、占い師様の予言では国民の

信仰心を高める為の大祭を行えとの予言が出た大祭の予算は国から出すと大神官に伝えておけ良いな。」


ボードの効果は信仰心が左右される大神官が

信仰が高ければ高いほど効果があり、祈れば祈るほどモンスター化するのだ。


「かしこまりました!国王様、大神官からは私が直接話しをしに行かせていただきます」

大祭と聞き大臣は以前の大祭から月日が経つので大臣は浮き足だって謁見の間から後にする。

(大祭とは粋なことをなさる、さすが国王様ですぞ)


「ふむ!とりあえず信仰心は確保した。残るは勇者アギスとその一行、監視役として魔法使いに化けたリッチが記録の水晶で記録してくれる。順調じゃ。ふっひひ」


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