寝室

いつの間にか、あなたを抱きしめていた。

寝室にはもう、朝の日差しが降り注いでいる。

一つの布団にくるまっている二人を、人は恋人と呼ぶらしい。

まだ眠そうに抱きしめている私を、あなたはじっと見ている、と思う。

この角度だと、顔がよく見えない。

でも、なんとなくそう思えた。

大きく息を吐いてから、すうと鼻から空気を吸うと、いい香りがする。

もう少しだけ、こうしていたいな。

でも、もう起きなきゃ……。

あなたは、私の髪を優しく撫でている。

私はまた、眠ってしまった。

すうと鼻から空気を吸うと、体はちょっぴり膨らんで、あなたをギュッと抱きしめた。

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