おそらく私史上、読んでから最速で反応し書いたレビューだと思う。
一瞬で心を掴まれた。詩とは一目見ただけで心が動くものがあるのだと、詩の魅力を改めて認識させられた。
気になった方は是非、雨傘だけでも読んでいただきたい。「雨に濡れること」に対する、あらゆる不都合に感じていることの全てが、一人の好きになった人を通して語られている。全てが彼女に行き着いている。いやむしろ彼女の存在によって雨が気になってしまっている。問題にならなかったものが気になるようになる。詩そのものだけでなく、その表現方法に膝を叩いてしまった。それはまさに、技巧を凝らした結果ではなく、作者の感性から自然と紡がれたものなのだろう。美しかった。