6【身長差】

 




「……あたしさぁ、彼氏と別れちゃった」


「えー! なんで? ノッポのイケメンだったじゃん」


「ノッポすぎてさぁ、首疲れんのよ。この間も2時間ばっか愛を語らったら、顔が上向いたまま、下向けないのよ。彼氏の甘いキッスで、やっとほぐれたって感じ」


「ッ! ぜいたくっしょ。私なんか彼氏いないってぇのに。……よう言うわ」


「てか、もうチッと低めがいいかなーって……」


「じゃ、その彼氏、私に頂戴よぉ」


「えっ? うっそー。あたしにも大きいのに、あたしより小柄なあんただったら、身長差50センチになるじゃん」


「身長差なんて、知恵とテクで、どうにでもカバーできるわよ」


「? あんたがいいなら、あげるけどぉ……」


「サンキュ~」






「げっ! お姫様抱っこされてデートしてるよ。欧米か?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る