幸せは長くは続かない

俺は思い出を見返していた


深桜とはいろいろ言い合ったけど

結局あいつは、俺が行きたいところとかあると必ず

付き合ってくれたな、、

「星哉の行きたいとこいこー!」

明るくて

「どした?なんかあったん?」

優しくて

「中二病じゃねーし!」

ちょっとキレやすいけど

「大丈夫か?少し休む?」

周りに気を遣える

すごい良い子だったんだ

目立たないけど

男子からは好かれる性格だったな

逆に女子からは少し嫌われてしまっていた。

男に媚び売ってるだとか

男好きとか

いろいろ言われてた

本人はあまり気にしてない様子で隠してたけど

俺は、、、気づいてたよ、、

ほんの一瞬少し悲しそうな顔をするのも

きまづくなっちゃっても

いくら嫌われても

一生懸命に話を続けようとしてるのも

無理に笑ってるのも

深桜が気にしないでって言うけど

俺はずっと気がかりだった

もう一度会えるなら

すべて、謝って

お礼言って

スキだよってちゃんと言いたい

もう一度だけ

会えるならちゃんと

伝えたかった.....

そんな叶いもしない御託を夢の中で並べる

今更こんなこと思っても遅いけど、


好きだったんだ


やっぱり


また、会いてえなあ、、、


そんなことを思ったとき

目が覚めた


周りを見ると。見慣れた風景だった

由喜さんに病院から、俺の家に送ってもらったらしい

悪いことをしたな、、

まだ自分への嫌悪感が拭えないまま

家の暗い廊下を歩く......

洗面所の前に立つ

鏡を見ると目が赤く腫れた醜い顔が映っていた

「ははッひっでえ顔.......」

俺は、ほんとに深桜がいないとなんもできないんだなあ....


さっぱりしたくて

俺はシャワーを浴びる

風呂から上がると

家の電話に留守電が入っていた

「なんだよこれ....ッ」

俺は受話器を前に倒れ込み

泣き叫ぶ









留守電の件名は

《クガイ ミオウ》


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