第2話 プロローグ②

僕は健二からの電話が気になっていたが、

この仕事が片付いたら電話しようと思っていた。相談って何だったんだろう?深刻な問題じゃないといいんだけど…。


やはり気がかりが止まず、ある程度のところで作業を切り上げた僕は、健二に電話をかけ直した。


…。…。…。


あれ?出ないな…。まあ明日でも良いか!


翌日の仕事も相変わらず忙しかった。

健二の事も頭の隅にはあったものの、

仕事の忙しさから気にしていなかった。

そのため、仕事終わりに電話をかけた先は、僕の彼女【青山詩織】だった。


「詩織ー♡?今どこー?」

「友達とファミレスにいるよー♡」

「そかそか!仕事終わったから帰るわ!」

「わかったー気をつけてねっ♪」

「うん、じゃあね!またメールする!」


彼女の詩織は僕より3個下の23歳。

同じ会社の後輩で、僕の一目惚れで猛アピールの末、やっと付き合うことが出来た。若干立場が弱い部分はあるものの、1年半の付き合いになる。


僕にとっては1番大切な存在だ。

帰宅すると、手洗いの次にすることが詩織にLINEや電話をすることである。

もうすでにルーティーンとなっているが飽きることなく嬉々としてコミュニケーションを取っていた。


明日も会社で顔を合わせるはずだった。

いつものように…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る