プロローグ 2

 幼い頃から幾度となく、生まれ育った街の上空を箒に乗った人間が飛行していくのは見てきた。

 誰に教わるでもなく、それが軍人であるということは気付けば理解していた。ウェスリーの住まう街は国の人間が帝都と呼ぶ首都の一角であり、少し歩けばこの国の国主たる聖帝の在わす帝城に辿り着ける。帝城の付近は常に物々しい雰囲気であり、街は至る所に帝室を警護する兵が徘徊しているのだ。幼いウェスリーにとってみても、軍人という存在は日常の中に当たり前にあるものであった。

 聖帝と、その治める民草を魔物から守護する軍人達。

 聖リパロヴィナ国、帝都ストロム。

 これがウェスリーの出身の地である。

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