エルデフィア転生記~異世界転生したら魅力極振りSランクの兎耳半獣人美少女にTS転生したので獣耳美少女達とキャッキャウフフの百合百合学園生活を満喫しながら天辺目指します~
第29話「朝からダイナミック・リターンズ!」
第三章「修行編」
第29話「朝からダイナミック・リターンズ!」
「くっ……やるね。シア」
「お主もなかなか……やるではないかっ」
接戦が繰り広げられていた。
全速力で駆け抜けていく景色。
動いているのは世界ではない――私たちだ。
「負けられないっ」
「わらわもじゃっ……負けるわけには――いかんのじゃっ」
言葉と共に
一方、私は
「ぐぬぬっ」
「これでっ」
さらに
あらゆる魔法を駆使し、二人、全速力で駆け抜ける。
壁を蹴り、空を蹴り、走る、走る、走る。
そんな風に私達が目指しているのは――トイレだ。
うん。またやらかしたよ。
迂闊だった。
怖いからって三人でベッドで寝れば、またこうなる事くらい予測できたはずなのに……。
「ララはずるいのじゃ。なぜあんなタイミングですんなり入れるのじゃ?」
「なんでだろうね。そういうとこ要領良いよね」
ゴールが見えてきた。
ここまで勝負は僅差。
「うぉぉぉーーっ!」
「うぬぅぅーーっ!」
生理現象がかかっているがゆえ、乙女としてはしたない声を上げつつも、扉に手をかける。
「勝った!」
素早く
「ぐぬぅぅーっ、覚えておくのじゃーっ」
シアの声がフェードアウトしていく中、扉を閉めてするりと便器へと腰掛ける。
――勝利の瞬間である。
ちなみにシアはたぶん、昨日の私みたいに窓から外へと飛び出しながら撒き散らしている頃合だと思われる。
――ふぅ、一安心。今日はビッグな方だったから負けるわけにはいかなかったんだよね……。
スッキリ、スッキリ。
あれから着替えてお風呂に入り、今は朝食の時間だ。
テーブルにはいつもどおり、庶民では滅多に御目にかけられない高級食材様が鎮座ましましていた。
「うぬぅ~……」
ご機嫌ななめなシアがいた。
「ほら、おかず少しあげるからご機嫌直して~」
「
「はいはい、
「あ~ん」
見た目はグロテスクだけど、食感と濃厚な旨みに定評のある
「ン~ッ。うま~いのじゃ~っ!」
ほっこりと笑顔になるシア。
これで笑顔が買えるなら安いものだ。
「もう一口っ」
「だーめ、一口だけだよ~」
「むぅ、けちんぼさんじゃのぅ」
頬をふくらませるシア。ご機嫌は直ったようでいつも通りの可愛らしいシアだ。
「仲いいね~」
ララちゃんがうらやましそうにこちらを見ていた。
「うむ、死闘を繰り広げた
もむもむと
ちなみに、今日の朝食は。
の、四種です。
ちなみに
大きさ的に虎さんに近いかな?
お肉は臭みが強くて比較的安売りされるんだけど、耳の部分が食感と旨みが詰まっててコリコリしてて美味しいのだ。
香草野菜にもとてもあう。
ちなみにお肉の方も嫌いじゃないんだけどね。美味しいし、多少癖はあるから好き嫌いがわかれるみたい。
で
全身に無数の眼があって、当然触手にも眼が沢山ついている。色は何か紫と緑を混ぜたようなテラテラした異様な色。
見た目はとてもグロテスク。名前の通り、迷彩能力も持っていて、全身の色を変えて周囲に溶け込む恐ろしい
味の方は――とっても美味しいです!
まずは眼の部分がプリプリのトロットロで、触手の身の部分がもうコリッコリのクニックニでたまらないっ!
味も濃縮されてて旨みたっぷり。病み付きになるくらいに美味しいの。私も俺君も大好き。シアもララちゃんも大好き。みんな大好き! な、ハズレの無い一品なんだよ~。料理人さんの味付けもグッド!
眼のレンズ部分もグニグニと噛んで飲み込めるから、あっちの世界の魚の眼とかより喰いやすいんだよな。
さて、お次は
危なくなると岩に身を隠すからけっこう戦いづらい相手らしいよ。
臭みも無いし、むしろ癖のある香りが食欲をわかせる。食感もお肉に近い魚って感じ。旨みもたっぷり油も乗ってジューシー。煮付けにするとタレに油とか旨みがほどよく混ざってより美味しくなる感じ。
相方を探して「ミーッ、ミーッ」って泣いて歩いてる所を捕まえるんだって。なんだか可愛そう。
でも味は凄く美味しい。
で
最後に
「美味しかった~」
食後のジュースをグビグビと飲む。
美味しい食事と優しい家族、最高の友達に囲まれて過ごす日々。最高に幸せな毎日だ。
さぁ、愉快な一日の始まりだー!
今日も一日、がんばるぞー!!
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