第22話

22話

<div name>開戦-紡がれた戦い</div>


どこかで何かの声を聞いた覚えがある


記憶は曖昧だが

私は少なくともそう記憶している

その声は


長い時間の旅

全ての戦いと時間はこの瞬間の為

今からの旅は辛い戦いになる

人である記憶、想いが邪魔をするだろう

それでもお前は紡いでいかなければならない


どこかで聞いた声はそう言っていた


幼いころから遺産を手にし

この戦いのことは見えていた

この先も、、、


今目の前にいる少女が、そして少女の想い人がどうなるのかも

それは長い記憶がめぐり合わせたものなのか

それともそうなるべくしてなったのか



清香「、、はるお前が遺産を手にすれば私とはいつでも話せるから、ひとまずここまでにしようか、一度お前たち仲間たちに話をしたいところだが、、」


博隆を思い出し


清香「それはやめておく、、色々あってな、、」

はる「、、八木さん。。ですか、、?」

清香「あぁ、、弟の人生を狂わせたのは私だからな、」


はる「、、いつかは、あってあげてください、、きっと喜ぶと思う、、」


清香「、、いつかはな、、、」

そう言いながらはるの頭を撫でてやる




と同時に


激震が襲う


はる「、、な、なに!」


清香「一度戻れ!本体世界で何かが起きてる」


そういいはるを送り出す


清香「、、いいか、お前の中に私はいる、意識を傾ければいつでも話せるからな」


それだけを伝え

はるは意識の世界から消えた




〜現実世界〜


はる「。。。ファっ!!!」



意識を覚ますと部屋のベッドの上に寝ていた

琴木と会話したあと自室に戻り遺産を手にしてそのまま眠っていたようである。。が、意識の世界での激震を思い出し階下に飛び出ると


琴木「。。はる!外で何か起きてる!」


琴木がそう言い放ち皆を集め外へと向かった


何かが起きた緊張感が全体に響く


外へのドアを開くとそこに


(奴)がいた


車の遺産を操る狂気

決定する能力者


遊離「っ。。。!そんな。。どうして。。、」


琴木「。。遊離。。さん?」


(奴)を見て愕然とする遊離


遊離「。。生きてるなんて。。なんで。。」


混乱し涙を浮かべる遊離


(狂気)「面白い顔がいるねぇーえ?

ねぇ、お姉ちゃん」


琴木「っ。。!」


一同愕然とする


(狂気)「まぁそんなことはどーでもいぃんだよねぇーえ?

始めに言っておくよ?完全にチェックアウト。。だよ?

降参しますとでも泣き喚いて土下座するとぃーいかもね?」


ただ事ではない遊離を放置し一方的に話し始める(狂気)


八木「。。車がない。。?」


(狂気)「ふーん。。良いところに気付いたねぇーえ?

僕の遺産が車だけだと?


誰が決めたぁ。。。?」


八木「っっ。。皆ぁっ!家から離れろ!!」


(狂気)「中身のぉ生物を抹消する事を決定するっ」



一同八木の言葉を聞き外に出たので(狂気)の言葉に意味があったのかはわからないが

不発?に終わる(言葉)


(狂気)「おやぁ?助かっちゃったねぇぇ?これは困ったねぇぇ?」


笑い出す(狂気)


レウス「無茶苦茶な能力だろ。。。」


本当にそう思う。。が


(狂気)「ほんとそうだよねぇぇ?そう、囲えばいいんだよ車も囲まれているだけ、僕の遺産で囲めばそこは決定できる圏内、そして、僕の遺産がどれなのか見当もつかない君たちはぁーぁ


今の言葉が嘘で、今立つ場所が(囲まれている)場所だと認識さえもできないねぇぇ??」



八木「っっ!!走れ!琴木君!」


言葉と同時に狂気に向けて走り出す八木


続いて海都も沈み込み異常な速さで狂気に迫る


(狂気)「僕への直接の攻撃を拒否を決定する」

海斗の武術による打撃が見えない壁に阻まれるが


八木「。。そう来ると思ったよっ!」


海都に追いつかなかったのか、投石による八木の攻撃


狂気は投石を避けて避けるが。。


海斗が投石をそのまま受け取り石を手に直接打撃を行う


狂気「っ!!!。。。」


これは逃げれない攻撃



遊離「。。やめてっ。。やめてぇぇぇ!!」


遊離の絶叫が響く

研ぎ澄まされた反射神経のおかげか瞬間海斗の手が止まり


勝負を分けた


海都「っっっ。。。!」


後ろに引く海都


狂気の手には血塗りのナイフがあった


狂気「能力だけだとぉ?思ったかい?

惜しいねぇ惜しかったねぇぇ」


世界に嘲笑、狂気の嘲笑が響く


八木「全員電柱の外側までいけ!」


狂気の手前にある電柱を指差す八木



琴木「。。いくぞ!」


何もできない自分が歯がゆい。。

だが。。


理解した


琴木「あの電柱が、範囲の外だ!」


理由はある


琴木「奴が言葉を使ってない、使えないはずだ」


いつもの家、いつもの道、そしていつもの電柱の上方にいつもと違う金属片のようなものがあった



八木が微笑む


一同が(範囲)の外に移動し

八木が海都に手を貸し範囲の外へ逃げる


狂気「聡いですねぇーえ?

このまま逃げますか?

(お姉ちゃん)」


ほんの一瞬、狂気の瞳が人のそれに戻る


遊離「いやぁ。。。」


狂気の元へ歩く遊離



はる「だめだよっ。。

弟さんを救うために。行っちゃダメだ」


遊離を止めるはる


はる「救うために今まで歩いてきた、、、これから救うのがあなただから!行っちゃあダメだ!」



はるは(中の)清香に力を借り、遊離の過去を観た


琴木「今は逃げろ!」

遊離の手を引き走り出す琴木とはる



狂気「逃げますかぁ。。

逃すと思いますかぁ?

(範囲の縮小を我が手の中に収めることを決定するっ)」


電柱の上にあった金属片が狂気の手の中へ(縮んで)いく



八木「くそっ。。海都ちゃん一人で行けるね?琴木のところへ行くんだ。。」


八木が狂気の元へ行こうとした時に、


遊離「。。範囲の縮小を停止しろ!これは決定だっ!!」


狂気の手に縮む(範囲)が動きを止める


狂気が、一同が驚愕する


琴木「。。ともかく走れぇ!!」


狂気「っっキサマ!キサマぁぁぁぁ!!!!!」


停止する遺産に動きを取られ混乱し、狂気が動きを止め


離脱に成功した。。



琴木宅から離れた街並みで、

息を切らす一同、


琴木「ともかく。。海都を手当てしないと。。」



遊離「。。行こう、この先に隠れ場所がある、用意しておいた。。案内する」


いつもクールだが

気重な口調で遊離が足を進めた















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