22.色々探らない訳にはいかないわよね……

う〜ん……パルティア王国については分かったけれど、それが、アリーが代表に選ばれたのと何か関係があるのかしら?すると、そんな私の気持ちを察したらしいヴァン王子は


「アリー嬢が選ばれて、アリー嬢がパルティア王国にやっかみを受けないかを心配してるんだよ。そこのメイドは」


なるほどなるほど。確かに、そんなに男尊女卑の激しい国なら、アリーに対して口撃してきそうね。


「私はどちらかと言えば、アリー様が色々言われてアンナ様が暴れ出さないか心配してるんですが……」


うん。恐らくその可能性が1番高そうね。とにもかくにも、対策が必要よね。私は一旦ヴァン王子から離れ、私の専属メイド達だけを集め


「とりあえず、パルティア王国の代表メンバーとか来る人の情報を集めたいんだけど」


「はい。それなら私がやりましょう。確か、流浪メイド時代のメイド仲間がパルティア王国に仕えていると聞いたんでお願いしときます」


うん。だから流浪メイド時代って何?色々気になるけど、とりあえずまずはアリーを守るのが優先ね。


「そう。それじゃあ、よろしく頼んだわよ!」


私はそう言ってサクラのお尻をバシンと叩く。


「ひゃうん♡なにこえぇ♡しゅごいぃ〜♡キョウカお姉様が夢中なのも分かりまひゅ〜♡」


やたらビクンビクンと痙攣しながら動きだすサクラ。多分読者さんは本当に大丈夫?と思うかもしれないけど、私的にはしっかり仕事はやってくると分かってるのであまり心配していない。


「ちょっ!?サクラばかりズルいですよ〜!?私も〜!?私も〜!!?」


「もちろんキョウカにも仕事はあるわよ。会場は王城になるみたいだから、各国の人々がどこの部屋に寝泊まるのか詳細な情報を掴んでらっしゃい」


そう言って私はキョウカのお尻も叩く。


「ひゃいん♡かしこまりまひたぁ〜♡」


キョウカもビクンビクン痙攣しながらも行動を開始する。うん。キョウカに関しては読者さんも心配してないから省略する。


「あのぉ〜……私は何をすれば……?」


そういえば……私にはもう1人専属メイドがいたのをついうっかり忘れていた。


「とりあえずメルルは私の護衛兼身の回りの世話をお願い」


「はい!お任せを!」


ものすごく気合いを入れて返事をするメルル。だけど、多分私が今言った事は、私1人でやる事になるんだろうなと、そう思う私だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る