17.突然ですが私の身に大変な事が起きています

突然ですが、現在私の身に大変な事が起きています。


えっ?前話のを読んでるから分かる?そうでしたか……皆さん、今現在の私の状況をご存知なんですね。流石は読者の皆さんです。ですが、一応前話を読んでない方の為にご説明しますね。現在、私は……


「お姉様♡あ〜ん♡」


何故かやたらと露出の高いメイド服を着た天使……ではなく、私の可愛い可愛い妹のアリーが、私の口を火傷させないようにふーふーした後、私の口にお粥に似たような食べ物を乗せたスプーンを近づけてきています。



え〜……何故こんな状況に至っているのかというと、それは、アリアンロッテ王女の土下座謝罪から数日過ぎた今日の午前中の出来事でした。



ん〜……今日もいつも通りに目を覚まし、いつも通りに服に着替えて朝食に向かう私。けど、いつもと違う何か気怠さのようなものを感じている。


「大丈夫ですか?お嬢様。なんだかいつもよりフラフラとしてますけど?」


私のおかしな様子に気づいてキョウカが私にそう問いかける。


「大丈夫よ。しんぱ……」


バタンッ!!!!


「ちょっ!?お嬢様!!?ッ!?酷い熱!?メルル!大至急お医者様を……いえ!誰か近くの人を見つけて事情を説明してお医者様を呼ぶように言って!!サクラは私とお嬢様を運ぶのを手伝って!!」


「分かりました!キョウカお姉様!!」


「分かりましたけど!お医者様を呼ぶぐらい私にも出来ますから!?」


キョウカの指示で私の2人の専属メイドがそれぞれ動く。

そんな中私は……アリーの可愛いらしい姿を見て以外で倒れるなんて初めてね。と、そんな事をふと考えていた。




「風邪と……それから、魔力の熱暴走を起こしていますね」


キョウカとサクラにベッドに運ばれてた私は、お医者様(結局メルルは数分彷徨ったあげくセバスを発見して事情を話したらしい)にそう診断された。


「風邪って……もしかしてあの時の……!?」


そう言ったアリーの頰がほんのり赤くなる。うん。何を想像したか丸分かりよ。我が妹よ。


「更に魔力持ちが時折発症する魔力の熱暴走もあって、高熱を引き起こして倒れたようですね。薬を飲んでしっかり休めば2日、3日で回復するでしょう」


「そうですか。わざわざ急にお呼びたてして申し訳ありません」


お母様は来ていただいたお医者様に丁寧にお辞儀をする。ちなみに、お父様は現在お城での務めがあるとかでいない。もし、私の事を聞きつけたら、あの親バカのお父様だから超特急でこちらに戻ってきそうだから、内緒にした方がいいかもしれない。


「しかし……魔力の熱暴走は魔力数値がよっぽど高いと起きないなずなんだがなぁ〜……」


お医者様は去り際にそんな事を呟いて去って行った。まぁ、本当は現在私この国で1番の魔力数値持ちなんですがね。それをお医者様は知らないからね〜。


「みんな……ごめんなさい。迷惑をかけてしまったわね」


「そんな!?迷惑だなんて誰一人として思ってませんわ!?」


アリーの言葉にみんな頷く。うっ……風邪をひいて弱ってるせいかちょっと涙が出そう……


「とりあえず、風邪もひいてるから、移すといけないからみんなは……」


「大丈夫です!お姉様!お姉様の看病は私がちゃんとしてみせますから!!」


うん。全然大丈夫じゃないのよ。我が可愛い天使な妹よ。

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