第9話 さるかにがっせん

 猿田さんと、蟹江さんは隣人同士です。蟹江さんは猿田さんから頂いた柿の種を庭に植えました。柿の木は根元は蟹江さんの土地にありますが、実のなった場所は猿田さんの敷地内でした。猿田さんは、柿の木がうらやましくなり、

「うちの敷地内に出ている枝を切ってほしい。それが出来ないのならば私の敷地内になっているカキの実をください。」と言ってきました。

 柿の実の出来ている場所はほとんどが猿田さんの敷地内で、困った蟹江さんは、百貨店で購入した高級おにぎりを持って話し合いに行きました。

 猿田さんは話し合いに応じず、柿の実を投げつけ、蟹江さんは入院してしまいました。すこしやんちゃな蟹江さんの息子は、仲間を集め猿田さんに復讐する事にしました。

 仲間と共に猿田さんの家に行きましたが、不在だったので家に入り隠れて待つことにしました。

 仲間の栗山君は囲炉裏の中で、八枝君は風呂の中で、馬糞田君は土間に、臼田君は屋根に隠れて待ちました。

 やがて猿田さんが帰宅し、寒かったので囲炉裏で体を温めようと近づいたら、火傷を負い倒れる栗山君の姿が・・・急いで水で冷やそうと風呂場へ行くと、風呂の中で凍傷にかかる八枝君、びっくりして外に出て助けを呼ぼうとした猿田さんは、馬糞田君を思いっきり踏んでしまい、馬糞田君は骨折してしまいました。すると急に屋根から臼田君は足を滑らして落下。臼田君はそこで身動きが取れなくなってしまいました。

 そこに、蟹江さんの息子が現れ

「親の仇」

と言っていましたが、この状況を見て固まってしまいました。

 猿田さんはこの状況を理解するのにしばらく時間がかかったとの事です。

 この後、二人はどのような会話を交わしたのでしょうか?想像にお任せします。


めでたし、めでたし


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