第8話 しらゆきひめ

 うぬぼれの強い、沖 早紀さんが今回購入された「美しい」と言う音声搭載のこの鏡ですが、この鏡は

「世界で一番美しいのは誰?」

と言う音声に反応し、

「あなたです。」

と返答する機能を有しております。

 ある日、沖さんがいつもの通り

「世界で一番美しいのは誰?」

と聞いたところ、

「あなたはとても美しい。でも、志良 由紀さんはあなたの1000倍美しい。」

と返答が帰ってきました。激怒した沖さんは、販売元にクレームを入れました。販売元は、不具合修正のプログラムをお渡しするのでそれで対応するとの事でした。沖さんは指示通りダウンロードしました。

翌日いつも通り

「世界で一番美しいのは誰?」

と聞いたところ

「それは、森之宮で古尾都さんと一緒にいる志良 由紀さんです。」

と返答がありました。

 これに起こった沖さんは、コンピューターウイルス「毒リンゴ」を販売元に送り、販売元である「株式会社 白雪姫」は業務が出来ない状況に陥ってしましました。つまり、「株式会社 白雪姫」は死んでしまった状況に陥りました。

 外回りから帰宅した古尾都さんは涙を流して、「毒リンゴ」に侵されたPC一式をオフライン状態にしお葬式を始めました。

 そこへ、お隣の「株式会社 黄地」が通りかかりました。

 なんと美しい綺麗な鏡なんだ。是非私に販売させてほしいといい、「株式会社 白雪姫」に資金援助とウイルス除去の技術支援をしました。

 「株式会社 黄地」様のおかげで、「毒リンゴ」は取り除かれ、「株式会社 白雪姫」は生き返りました。

 2社は合併し、今も幸せに暮らしておりますが、沖被告の取った行為は、威力業務妨害にあたり、損害賠償請求の対象になると思われますが、裁判長いかがでしょうか?


めでたし、めでたし

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