第7話 さんびきのこぶた
「これから、家でも建てて自立した生活を送るように」
そう告げられ、豚太郎、豚次郎、豚三郎の三人は旅立ちました。
根は真面目な3人は、それぞれ自立を目指し、言われた通り家を建てる事を当面の目標とし活動する事にしました。
豚太郎は、手先が器用でしたので、DIYにて家を作成する事を考えました。ホームセンターで材料を探すも、家を建てるとなるとさすがに高い。途方に暮れる豚太郎。しかし、その時豚太郎の目の前に捨ててある藁の山が。これだと思った豚太郎は、藁を編み立派な家を作り始めました。
豚次郎は、力持ちでした。ただ、どのように家を建てていいのか分かりませんでした。途方に暮れる豚次郎。しかし、その豚次郎の目の前に大きな橋がありました。これだと思った豚次郎は、河原の土手を開拓し土を盛ったり、穴を掘ったりして立派な家を作りました。
豚三郎は、博識でしたので大学の建築学科に入学し建築学を学ぶ事を考えました。しかし、中卒の経歴しか持っていない豚三郎。途方に暮れる豚三郎。しかし、その時豚三郎の目の前に高卒認定試験の案内が。これだと思った豚三郎は、受験し合格ののち入学し学士を取りました。
そして、数年後自己設計で家を建築し、立派な家を作りました。
家を建てる事が出来た3兄弟。しかし、そこにある訪問者が・・・
「豚太郎さん、ここを開けて下さい。」
「いやだよ、僕を食べる気でしょ。」
「いいえ、あなたには藁の窃盗容疑で逮捕状が出ています。それと、他人の畑に家を建てたらダメだよ。」
そう、豚太郎が見つけた藁は農地に置いてあった藁で、また他人の用地に家を建てたことにより被害届が出ていました。
大神 警部に連行されてしましました。
「豚次郎さん、ここを開けて下さい。」
「いやだよ、僕を食べる気でしょ。」
「いいえ、あなたには河原の不法占拠容疑で逮捕状が出ています。こんなところに勝手に家を建てたらダメだよ。」
そう、豚次郎は河原に無許可で建築し、再三の退去命令に従わなかった事で警察が介入してきました。
大神 警部に連行されてしましました。
「豚三郎さん、ここを開けて下さい。」
「いやだよ、僕を食べる気でしょ。」
「いいえ、あなたには脱税容疑で逮捕状が出ています。税金を払わなくてそのお金で、家を建てたらダメだよ。」
そう、豚三郎は早く家を建てたい一心から、数年に渡り脱税し、建築資金にしておりました。
大神 警部に連行されてしましました。
3人は、結局ブタ箱に戻ることになりました。
3人はこう言いました。
「家を建てろっていったからそれに従っただけです。」
めでたし、めでたし
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます