第24話
昨日、家に保険屋のオジサンが、保険の延長の事でやって来た。手続きが一通り終わってから、少し雑談した。 その時にY-警察署の話もした。最初は驚いていた。でもニヤついていて、男としては気持は分かるみたいだった。 だが私が言うと、自分も勿論それは面白く ないと言った。誰でもそうだろう。男なら、自分がするなら良いが、それが他人なら面白くないのだろう。 そして最初は、一体幾らで毎回セックスをさせているんだろう、と言ったから、ただだよと私は言った。 「エーッ、ただでやらせるの?そんな事を?」 「当たり前じゃん!お金払うんなら、行かないでしょ。」 そんな事をしたらそれこそ売春だし、自分達がそれを取り締まるほうなんだから。だったら直接風俗店へ行くんじゃないか? じゃあなんでだと聞くから、そうすれば又 年中店に行くし、違う仲間も入れ代わり立ち代わり来る。行かせるし、皆喜んで行く。 もう自分達と女達との間では話はついている。だからそこへ行って安く酒を飲み、その後は女と戻り、泊まる。 「多分、そんな風なんでしょ。」 私が言うと、彼も同意した。 「うん、そうだよきっと。」 そうニヤつきながらも、少し馬鹿にした風に答えた。 自分達の職場近くに、偶然その店の女達が住むマンションがあった。だから小松菜から 始まって⁉、仲間が段々と増えていった。 男からしたらこんなに良い事は無いだろう。これは警察だろうがどこの職場だろうが、 同じなのだろう。私ももし男で、そこに働いていたら、その男達と同じだったかもしれない? だけどこのオジサンはこうも付け加えた。悔しいからか、本心からか。両方からか。 「でも、今にそんな事をしてたら、病気にでもなるでしょ。」 「そう思う?」 「だってー、そんなの保証なんて無いもの。そりゃ、色々な男を相手にしてる女達なら、誰と関係してるかなんて絶対に分からないんだからさ。なってもおかしくはないよね。まだ普通の風俗の方が、安心だろうね?」 「でもそんな風になったら、仮にも警察なのにねー。」 「何?警察に期待しちゃった?」 「いや、そんな事もないけど…。」 「そんな、警察なんて言ったって、中じゃ色々と汚い事やってるんだから。そんなに期待する様な所じゃないの!」 そうなんだろう。勿論、立派な警察官だって当然沢山いるだろうが。それに、その店とそのマンション通いをしている男達が、じゃあ仕事が出来ないとか、不真面目に仕事をしているかと言えば、そうでもないのだろう…。続く…
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