第2話

前作に出てきた二人の男達についてだ。何故知っていたり口を聞いたことがあるのかを話そう。本来、私にとって警部とか警部補とはドラマの中だけの人間なのだが。大概の人は、身内や友人にいたら違うだろうが、やはり私と同じではないだろうか?      去年の4月末の事だ。土曜日で、私は近くのスーパーへ買い物へ行った。自転車で行き、前と後ろのカゴ一杯には品物が入ったビニール袋がある。カーゲートを引き開けると、中に入り、自転車から下りた。       早く冷蔵庫に品物を入れなきゃ。確か、安かったアイスもあった筈だ…。確かそんな風に思っていたと思う。それで、急いでカーゲートを閉めてからドアを開けた。飼い犬達が飛び出して来て嬉しそうに出迎える。いつもの出来事。そうして、買って来た物を家の中へ運んだ。時間帯は大体2時位だったろう。その日は久々に一杯飲もう。そんな気になり、その日は買って来た酎ハイを飲み始めた。アルコール度9%の大きな缶の酎ハイを飲み始めた。(普段飲む時は、大体ワインか酎ハイだがこの日は酎ハイだった。)       家のドアは開けっ放しだ。家にいて、天気が良い時はよくこうする。犬達が自由に、庭と言うかそのスペースに出たり入ったりができるからだ。               そうして一時間位経っただろうか。多少酔が回っていた。そして自分も外へ出た。犬達に声をかけたりしながら。その時だ。中年の男が小型犬2匹を連れて歩いて来た。我が家の犬達がカーゲートの所へ走り寄る。相手の犬達がキャンキャンと鳴き始めた。うちの犬達も相手に吠える。            静かにする様に叱りながらその小型犬達を見る。その時だ!アッ、開いてる。     カーゲートが完全に締め切っていなかった。うわ、まずい。うちの、この片方の子なら出て行っちゃうよ〜!それであの犬達の所へ行っちゃうだろう。もううちの前をなんとか通り過ぎたこの犬達をチラッと見ながら、急いでカーゲートを締め直そうとした。普段はこんな事をしたことないのに!何故さっき締めた時に分からなかったのかな?でも本の少ししか開いていなかったから、犬達も何ともなかったんだな。自分達は気づいてないみたいだから。とにかく早くピシッと閉めよう。 私はカーゲートの開け閉めする取ってを掴み、締め直そうとした。だが固くて中々上手くできない。仕方ない。やはりもう少し広く開けてからでないと駄目か?そう思い、もう少し広く開けた。犬達は私の側にはいなかったから。                だがその時だ。いきなり片方の犬が私の後ろからサーッと出て行ってしまった!そして前方を歩いていた先程の小型犬達の所へ!たちまち、2匹の小型犬が又キャンキャンと鳴き叫び始めた。              うちのもう一匹の犬も、急いで逃げ出した犬を追い、出て行ってしまったが、呼ぶと直ぐに戻って来た。それで最初に出て行った犬を捕まえようとして自分も道路へ出た。目の前では、立ち止まっている犬の主人と、泣き叫ぶ小型犬達、そして吠えている私の犬。するといきなり、うちの犬が片方の犬を噛んだ!キャン!!、と言って横に倒れるその犬。主人の男は急いで抱きかかえて、道路反対側にある小さな店に入って行った。私は急いでうちの犬を連れ戻した、と言うか何度も呼びながら近づいたら、なんとか来たのでどうにか連れ戻したのだ。走り去らなかったのがまだ運が良かった。              噛まれた犬の持ち主は、おそらくは携帯を持っていなかったのだろう。それで、その店で電話を借りたかかけてもらったのだ。警察へ。私はすぐにそう思ったが、それは見事に当たった。               そうして10分程すると、何台かの警察のバイクが走って来た。私はカーゲートを閉めて、そのまま道路に立っていた。     何人かの警察官が来て、パトカーまでが来た。我が家の周りには、役8人程の制服警官が集まった。数台のバイクと一台のパトカー。そして段々と暗くなってくる。丸で警察のテレビドラマの現場だ。ああしたのと何の変わりもない!             一人の、背が高く物凄い巨漢の警官が私に近づいて来た。話しかけてきて、事情を聞いた。犬達がこの異常な異変の為に、巨漢へ執拗に吠える。私は起きた事をそのまま話した。だが中々互いに聞き取れない為、巨漢は犬達を室内へ入れろと言った。そして又質問し出した。すると今度は噛んだ犬を見たいと言い出した。さっき此処にいたし見た筈だと拒んだが、しつこいから仕方なくドアを開けて呼ぶ。もう一匹は出て来て巨漢を注視。今度は怯えて中々出てこない犬を何とか呼び出した。そして巨漢は見ると満足して、もう良いと言った。そして又2匹を中へ入れる。本当はもう一匹小さいのもいたが、この仔は二階の部屋にいた。さぞや驚いて恐かったんではなかったかと、今思っても可愛そうだ。 巨漢はすると私から離れて作業をし始めた。他の警官達もそうだが、地面をメジャーで図ったりだとかを皆がせわしなくしていた。そしてこの時には通行人を含め、周りは人だかり!                  私はとにかく一旦はそのままいてくれと言われていたから、家の目の前から反対側へ移行した。その周りの人間達にジロジロと見られたくないからだ。一体どんな事件なんだろうと思われてる筈だから。         そうしてしばらくすると、背広姿の30代の男が警察署方面からブラブラと歩いて来た。登場人物追加だ。そして巨漢を見ると親しそうに話しかけた。巨漢も嬉しそうだ。しばらくは普通に話している、しかもサーフィンの話を!どうやらサーフィン仲間らしい。でなけりゃこの男の方が位は上だろう。巨漢がタメ口なんてきかない筈だ。        話の内容は、「最近行ってる?」と巨漢に聞かれて、「いや最近は全然。」、とガッカリしながらこの男が答える。巨漢が、自分はどこどこへ行った、波がどうだったとかを自慢げに話し、この男も興奮気味にそれについて羨ましそうに質問やコメントをする。これが5分から10分位して、ようやくうちの話になる。そして、「で、どこにいるの?」と聞く。巨漢が、「あれ?」と言いながら見廻す。「ああ、あそこ。」と言いながら私を指す。男が私を見る。           続きは又後で書かせてもらいたい。長くなるので…。 

      

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