第9話 ライムのやきもち
バンド「四季花(しきばな)」の第一回練習が始まった。
バンド経験ド素人の私は、とにかく楽器隊の人たちの動きについていけない…と最初に思った。
練習はとにかく、曲を全員で合わせて演奏する。
全曲終わったら、良くなかった所を楽器隊の人たちは話し合う。
その間、私は一人だ…。
一体、何をすればいいのかもわからない。
自分がいいか悪いかもわからない。
そして、桜木遥人と橘さんが話し合ってるのが目についた。
正直、何を話してるかわからないが、自分が弾いてる部分について、桜木遥人に意見を求めてるようだ。
「ねぇ、ここの音、ちょっとおかしくない?」
「そこの音はこの音だから、少しずれてるかも…。」
桜木遥人の真剣な表情を初めて見た。
音楽に対しては、マジメなんだ…。
ちょっと、かっこいいかもしれない…。
でも、それと同時に、私の中で、なんかすっぱい…モヤモヤした気持ちが沸き上がった。
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