※AIを使用した第7話【ここからは自由に行くぜ俺は】

僕は、今朝から続く一連の出来事を、鳩子きゅうこさんに話した。


「それは大変だったわね~でも安心して良いと思うわ。皆、仲良くなりたいと思っているはずだから」

「そうなのかな~」


僕は窓の外を見ながら呟いた。

すると、鳩子きゅうこさんが僕の肩に手を置きながら、諭すように語りかける。


「ほら見てみて、あそこに見える女の子。あれは〝華見はなみ〟ちゃんよ。あなたと一緒で転校生。可愛いでしょ?」


「うん。確かに可愛い……ん? 僕、そんなこと一言も言ってないよ!?」


思わず振り返った先に見えたものは、無言でこちらを見つめる一人の美少女だった。


まるで、白鳥シラトリのように白く透き通った肌に、艶のある黒い長髪を後ろへ束ねている。


そして、その美しい顔立ちに似つかわしく無い程に大きな胸が、僕の視線を釘付けにする。

いや、待てよ。

確か、僕の記憶では彼女の名前は……。


「えっと、君は確か……」

「……美祢みね

「やっぱりそうだよね~。宜しくね、美祢さん」

僕が手を伸ばすと、彼女は何故か頬を赤らめながら握手に応えてくれた。


しかし、その手が妙に温かい。

いや、熱い。


「ちょっ、熱ッ! 美祢さんの手凄く熱くない!?」

只野人間ただのひとま……」


彼女は無表情のまま、僕の名前を口にした。


「何で知ってるの?」

只野人間ただのひとまの事は、何でも知っている」


「えっ? それってどういう意味なの? もしかして、ストーカーとか?」


「違う。私は、只野人間ただのひとまの事が好き。愛している」

「……はいぃ~!?」


この子は何を言っているのだろうか? もしかしたら電波系なのかな?


「あははは、冗談は止めようね? それに、僕はもう好きな人が居るんだよ」


「嘘、只野人間ただのひとまには、まだ彼女が居ないと聞いている」


「誰だよ!? そんなデマ流した奴!?」


小町こまち

「あの米みたいなヤンキーかぁぁぁぁぁぁ!」


僕は廊下に向かって走り出した。


「あっ! 待って下さいよぉ只野人間ただのひとまさーん」


どうやら、鳩子きゅうこさんも着いて来るらしい。

「ごめん、ちょっと用事を思い出したから帰るね」


僕はそう言い残し、教室を後にした。


只野人間ただのひとまさん、何で逃げるんですか? 酷いですよ~」


美祢みねが全速力で追いかけてくる。


捕獲される寸前のところで僕は、鳩子きゅうこさんに手を引かれながら屋上へと逃げ込んでいた。


扉を閉じて鍵を素早く締めて、安堵で背中から崩れ落ちる。


危ない危ない間一髪だった。

あのタイプは何をするかわからないからな。


「随分、焦ってますね。まるで鳩が豆……」


「いや、だってさ。いきなり愛の告白されたらビックリするでしょ?」


「でも、只野人間ただのひとまさんの事が本当に好きだからこそ、美祢ちゃんは正直に伝えたんですよ?」


「うぅ……そう言われると何も言えないけどさ……」


「あ! いま照れましたね? 可愛いですね~」


そう言うと、鳩子きゅうこは僕の頭を撫で始めた。


「うっさい! そういう君だって、僕に負けず劣らず可愛くて美人だぞ!」


「ふぇ~嬉しいです~」


「ねぇ、きゅうこさん?」


「はい、何ですか~」


「君も、実は宇宙人とかじゃないよね? 何か怪しい薬で、その……見た目(鳩)に変身してたりしない?」


「違いますよ~。これは正真正銘の私自身ですよ~」


鳩子さんは「くるっぽー、くるっぽー」と鳴きながらその場で回ってみせた。


こうやって会話と頭から下を見ると、彼女はいたって普通の女子高生だ。


鳩胸でおまけに凄く優しい。

たまに拾い食いをしてしまうところもあるが……。


再び鳩子の顔を見ると、不思議そうに首を傾けている。


何だか色々と惜しいと感じた人間ひとまだった。

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