ある時気づいたんですよ。

あれは…。そうだ、あの電車の中だった。

( )も知っての通り、私は意外となんでも器用にこなすでしょ?要点を掴むのが得意というか。


でもね?

気づいたんですよ。


いろんなことが無難にできるけど…

なにかを成しげたことって何にもないんです。


趣味にしていたアレもコレも。

頑張ってやろうと心に決めたアノことも。

大切にしようと思ったアノヒトも。

全部途中で諦めたんですよ、私。


そんな顔で見ないでくださいよ。

あわれんで欲しいとか、同情されたいとかじゃないんです。ひとつの事実として、私の中にあるんですから。


って、ほらまた。

終わりと決めていたのに、後になってグチグチ蒸し返してますよね。強くあることもできやしない。


…よく、芸の道は厳しいって言うじゃないですか。

それって他のいろんなことをなげうって、芸に集中できなければ成し遂げられないよって事だと思うんですけど…。本当ですよね。


中途半端だなぁ、って。

考えちゃったんですよねぇ…。

何一つ犠牲を払えない……違いますね、払うものがないんだ。


あー


そうだ、払うものが何にもないんですね。

なるほどなるほど、に落ちました!


あースッキリした!


ああ、もう時間ですか。

そうですか、それじゃあサヨウナラ。

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